世界はあなた。4th

まどろみ ページ2

花京院が、そっと、大きく膨らんだ布団をめくると、2人が抱き合って眠っていた。

花京院(いくら付き合っているからって、抱き合って寝るか！？本当に…承太郎でなかったことを幸いだと思うんだな、ポルナレフ。)

むぎゅっと、ポルナレフの頬をつねって、無理やり起こす。

ポルナレフ「んぁっ？な、なんだ？敵か！？」

花京院「僕です。もう、皆んな起きて、朝ごはんを食べに行こうと言っている。はやく、Aを起こして、準備して下さい。
あ、あと…。Aに伝えたい事があるので、ロビーで待っていると、伝えておいてくれませんか。」

ポルナレフ「分かった。起こしてくれてありがとな、花京院。すぐに準備する。」

花京院「では、ロビーで待ってます。」

ポルナレフ「あぁ。」

パタン、とドアを閉めて花京院が出て行くのを見てから、ポルナレフは、優しくAの肩を揺らし、起こした。

A「ん、ポルナレフ…。」

ポルナレフ「眠いよな、寝るの遅くなっちまったもんな。悪い。でも、そろそろ準備しねぇと皆を待たせちまう。」

目元を一生懸命擦っているAに、水を渡すポルナレフ。

ポルナレフ「ほら、これ飲んで、目覚ませ。」

A「んむ…。」

ポルナレフ「車ん中で、もう一回寝れるから。な？」

A「ん…。ポルナレフ、ちゅー。」

ポルナレフ「ったく、うちの眠り姫は。」

軽口を叩きながらも、ポルナレフは、いつものように頬にキスを落とす。

へにゃん、と頬を緩ませるAが、とても愛らしいと、ポルナレフは思った。

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