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84話 ページ37

you side


椋「同じようにかっこいいエースになるために、毎日練習して、必死に努力して…」

「夢を叶えたんだね」

椋「そうですね。でも、エースになる夢は途中でチームのみんなと優勝する夢にかわりました」

「分かるかも…その気持ち」

椋「Aさんも、ですか?」

「うん。昔…演劇やってたんだけどね。その時は私も、このメンバーと作り上げた舞台を沢山の人に見てほしい!…なんて思って練習してたから苦笑」

椋「同じですね笑」

「…椋がいたチーム、いいチームだったんだね笑」

椋「はい、すごく」


さっきの子達、椋のことを思ってどんな声をかけたらいいか分からなかったんだろうな…

私とは全然ちがうや…笑


椋「あの頃みんなと追いかけた夢は、ボクにはもう見られません。」

椋「その代わりに、今度は舞台の上で少女マンガの王子様になろうとしてるなんて、みんなに知られたら笑われちゃいますよね」

「そんなことないよ。私も同じ…ううん同じなんて椋に失礼かもしれないけど」

「私は…椋みたいに怪我でってわけじゃないけど…どうしてももう板に立って演技できなくて。だからこそ、今はこうやって演出家って道を選んでる。」


椋はどうしようもなくて諦めたのに…
私は逃げてるだけだ。あの恐怖からずっと
だから偉そうなことなんて、言える立場じゃないけど


「…さっきの子達さ、今度の公演に招待してみたらどうかな?椋の芝居見てもらおう」

椋「え?でも…」

「陸上の代わりに、今の椋が頑張ってる姿、みてもらおう?それで、椋らしいかっこいい芝居、見てもらおうよ。」

椋「…はい!」

「それでいつか、王子様の役やろうね」

椋「はい!ボク頑張ります!」

椋「わーーーっと!!」

「あ、梨が転がってる!!」

椋「わわわ、待って、待って!」

「止まってー!!」










「ふぅ…」


逃げてるだけ…か…。
自分でわかってるくせになぁ…


綴「A大丈夫か?」

「あ、ごめん。他のこと考えてた」


ご飯を食べ終わり、綴と演出のすり合わせをする
一応昨日読み込んで軽く構成は考えたけど、脚本の意図をもっと知りたいから。

なのに私がぼーっとしてるなんてダメだ。。



綴「…なんかあったのか?」

「うーん。どうやったら前に進めるのかなって笑」

綴「!……前か…」


綴は何かハッとした顔をして、何かを考えている。
きっと綴は私が何を指してるのかわかったんだろう

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向日葵 - 湊さん» ありがとうございます!とても嬉しいです!中々更新速度が上がらなくて申し訳ないですが、引き続き応援してくださると嬉しいです! (2021年4月11日 0時) (レス) id: 6167edb96b (このIDを非表示/違反報告)
- めっちゃ好きです!!!続きが気になります!!!これからも応援してます!!! (2021年4月7日 16時) (レス) id: cf9f44b425 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向日葵 | 作成日時:2021年3月22日 23時

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