6話 ページ7
それからも私は、鶴丸さんとはなるべく関わらないようにしていた
しかしある時、内番で鶴丸さんと一緒になった
いつか一緒になるだろうとは思っていたが、まさかこんなすぐになるとは…
私は仕方なく先に畑で待っていることにした
だが、それから10分程しても鶴丸さんが来る気配はない
私もあの人とは会いたくないので、いっそ一人でやってしまおうかとも思ったが、それだと主命に反してしまう
そう思った私は渋々鶴丸さんを探しに行くことにした
まったくあの人は何をしているんだか…
私と会いたくないにしても、流石に内番くらいはちゃんとしてもらわないと困る
そんなことを思いつつ探していると、縁側で日向ぼっこをして気持ち良く眠っている鶴丸さんを見つけた
「はぁ…鶴丸さん、起きて下さい」
まさか寝ているとは思っていなかったので、思わずため息が出た
鶴「…んん…何で君が…?」
「何で君がじゃないです。鶴丸さんがいつまで経っても来ないので探しに来ました。今日は私と畑当番ですので、早く起きて下さい」
まさかいつもこうなのだろうか…
眠そうに目を擦り起き上がった鶴丸さんに、前に言われた言葉への仕返しのつもりで皮肉を言った
「はぁ…聡明そうな見た目に反して、随分と不真面目なお方なんですね」
そう呆れたように言うと、その態度が勘に触ったのか鶴丸さんはふっと笑い、先程よりも鋭い目付きでこちらを睨み付けた
鶴「なんだ、やっと君から話しかけて来てくれたと思ったら…その言葉、そっくりそのままお返しするぜ」
鶴「戦場で美しく華麗に戦う姿。一体どんな奴なのだろうと期待していたが、随分と退屈でつまらない刀じゃないか」
その言葉と、挑発する様な態度に腹が立った
「…それはあなたの言う『驚き』というものですか?失礼ながら申し上げますが、私にはその『驚き』というものの良さは分かりかねます」
「変化することに何の意味があるのか…変わらずそこにあり続ける、それこそが美しく、綺麗なのだと私は思います」
…まぁ戦場で人の命をただひたすらに奪う事しかして来なかった私の考えなど、この人には分からないかもしれないが
「お疲れなのでしたらお部屋でゆっくり休んで下さい。その美しいお召し物が汚れてもいけませんし、今回は私一人でやりますから」
「…つまらない刀にお時間を取らせ、申し訳ありませんでした。それでは」
無言で何も言わない鶴丸さんにそれだけ言うと、私はその場を離れた
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リン(プロフ) - 早く続きが見たいです!楽しみにしてます!頑張ってください。応援してます! (2022年3月20日 12時) (レス) @page18 id: 4c69a0ba50 (このIDを非表示/違反報告)
紫乃(プロフ) - 変えておきました!私語彙力が無いので、そういった指摘やアドバイスはとても勉強になります!わざわざ読み方までありがとうございます!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2018年8月19日 11時) (レス) id: 89981c5e17 (このIDを非表示/違反報告)
金平糖兎(プロフ) - 面白いです!あの、一話の最後の文の朝食を朝餉に変えたほうがいいと思います!因みに平仮名では”あさげ”です! (2018年8月18日 21時) (レス) id: 567f09a716 (このIDを非表示/違反報告)
紫乃(プロフ) - いえいえ、こちらこそコメントありがとうございます!Edenhipmiさんもレベル上げ頑張って下さい!私も更新頑張りますので、どうか最後までこの作品をよろしくお願いします! (2018年8月8日 13時) (レス) id: 89981c5e17 (このIDを非表示/違反報告)
Edenhipmi1114(プロフ) - 紫乃さん» 返信ありがとうございます。紫乃さんの鶴丸は強いですね!辞めてしまわれたのは残念です(汗)忙しいとは思いますが、少しずつ更新頑張ってください! (2018年8月8日 10時) (レス) id: 938d758131 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫乃 | 作成日時:2018年8月6日 18時