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ENDROLL 2 ページ32

ar「着いたね…伊野ちゃん」

in「うん……そうだね、」


青空の下、綺麗な街並みと海の見える

丘の上の霊園。

その一番見晴らしのいい場所に、二人のそれはある。



そこまで着いた頃、急に胸が痛くなった。

その上、鼻の奥がツンッとした。



光と一緒に薮を探しに行ったあの山に、ちょっと

でも似た場所を探そうとして。

似てもなくても、景色のいいここを選んだ。


二人とも、綺麗な景色が好きだった。

ここは夜空も夜景も綺麗なとこだから、きっと二人は

少しくらい喜んでくれてるだろう。




ch「空の上でも宏太ってば、ひかに引っ付いてる

んだろうね笑」

ym「たぶんね笑 薮ちゃんのことだもん笑」



薮は、光が大好きだから。

きっとほんとは、もっとそばに居たかったろうから。



yt「案外、光甘えてたりして?笑」

tk「それはそれで気になるかも?」



光も光で、薮のことが大好きだったから。

今頃思う存分甘えてるだろう、生前に甘えれなかった

その分だけきっと。



in「来世は……最期まで二人で一緒にいろよ?」

ar「_ふたりなら、きっと大丈夫だよ」ニコッ



大ちゃんが、俺の肩を抱き寄せる。

俺が彼氏なのに、まるで俺が彼女みたいだ。



もう、二度と会えない二人に。

俺は一周忌のように涙が零れそうになった。



in「幸せになれよ……二人とも」



周りのみんなは、困ったような切なそうな顔して

俺の方を見る。


毎年口にする台詞だけど、その時の俺の顔も

みんなの顔もいつも変わらない。



in「現在(いま)は、俺らがお前らの分まで

生きてくから。

未来(つぎ)はちゃんと生きろよ」



叶うかあやふやな願いを、口にした。

これは、今年が初めて……かな、言うの。



そんな願いを、また目を瞑って心の中で呟く。



二人が、いつまでも一緒にいれるようにと___








end.

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希望(ひかり) - モナコさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて、嬉しいかぎりです! (2022年4月13日 7時) (レス) id: 204805afb2 (このIDを非表示/違反報告)
モナコ - めちゃくちゃ感動しました。 (2022年3月25日 10時) (レス) @page33 id: b297414b08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:希望(ひかり) | 作成日時:2021年9月6日 20時

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