秘密 ページ17
お千「あれから気になってたの。男所帯に女の子1人で大変じゃないかなって」
千「え？」
お千「千鶴ちゃんとは初めて会った気がしないの。放っとけないっていうか……。ただのお節介なんだけど。。でも"1人じゃない"なら安心したわ」
剥「……？？」
いたずらっぽい微笑の中から、千の優しい気遣いが伝わってくる。
千鶴の顔を覗けば、嬉しそうに団子を頬張っていた。
__……って、おい、ちょっと待て。。このお嬢さん俺が女だって気づきてんのか………！？____
千「ありがとう。そういえばお千ちゃん、どうして私が女だってわかったの？」
お千・剥「え？」
___…いやいやいやいや千鶴はどう見ても女の子だろ！？…__
お千を見てみれば案の定戸惑いを隠せない顔をしていた。
お千はそ、そりゃあわかるわよ。女同士だものと気を取り直して微笑んだ。
剥「女同士…ね。」
お千「それで剥廉さんはどうして男装を？」
剥「へ？」
千「え、お千ちゃんどーゆこと？」
__………まずい。。……__
お千「え？剥廉さんって女性でしょ？」
千「えぇぇぇぇえ！？」
多分今までにないぐらいの大音量で叫ぶ千鶴。
剥廉と千は同時に耳を塞いだ。
お千「もしかして千鶴ちゃん気づいてなかったの？」
千「1ミリも疑ってませんでした…」
剥「ま、まぁ…隠してたからな」
お千「私もしかして余計なこと言っちゃったかしら、」
剥「とりあえず現状知ってる人間は少ないんだ…あまり口に出さないで欲しい…」
ちらっと先程まで町中に溶け込んでいたこちらを伺う原田を横目に見ると
なるほどね。と少し同情まじりの目で剥廉を見つめる千。
お千「貴方も大変ね。何も聞かないでおくわ」
千「剥廉さんもワケありだったんですね…」
今まで気づけなかったことに相当ショックなのか千鶴は少し肩を落とした。
千鶴と千を2人にさせた後貴方とも話がしたいと千が剥廉を見つめた。
辺りは夕日に染っており、このまま遅いと鬼の副長が黙ってない。
原「たまにはいいんじゃねぇか」
剥「後がめんどくさいことになりそうなんだが…」
千「私もなんとか誤魔化しておきますから」
2人に説得され千と2人っきりになる剥廉。
お千「隠してることはなんとなくわかっていたんだけどまさか千鶴ちゃんも知らなかったとは思わなかったの、ごめんなさい」
剥「いや、まぁいつかバレるとは思っていたからいいよ」
お千「それで話なんだけど風間千景って知ってるわよね？」
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作者名：もしゃどーる | 作成日時：2018年9月18日 6時
