どうして? ページ24
「なぁんだ!クマノミちゃん、女の子だったんだぁ」
フロイド先輩の、今までとの対応の差にあたしは呆然としていた。
おまけに妙なあだ名までつけられてしまったし。
「小エビちゃんがず〜っとAA言ってるからぁ。クマノミちゃんに誑かされてるのかと思って〜」
あたしに誑かされて……。
確かにユウはすごくかわいいけど。
「で?五感を奪う薬だっけ。クマノミちゃんはどうする気?」
「……もちろん、ユウの為にも奴らに従うつもりです」
「そうなんだぁ。でもぉ、小エビちゃん、すっご〜く傷付いちゃうよ?」
フロイド先輩の口元が、意地悪に歪んだ。
……そんなことは、わかってるのに。
彼の言葉が、あたしの心臓を締め付ける。
「大事にしてたクマノミちゃんに裏切られたら、小エビちゃんいっぱい泣くんだろうなぁ。で、クマノミちゃんのこと大っ嫌いになっちゃうね?」
「……っ」
胸が、苦しい……。
あたしの心を察してくれたのか、ジェイド先輩の大きな手があたしの肩に置かれる。
その温もりが、じんわりと心にも届いた。
「フロイド。意地悪はやめて差し上げなさい。Aさんは__」
「だって、気に食わねぇじゃん。契約とはいえ、コイツこれから小エビちゃんを泣かせるんだよ!?ジェイドも許せねーだろ!?」
フロイド先輩の声が怒りに震えている。よく見たらその目には涙が溜まっていた。
……ああ。ユウは、こんなに大事に思われてるんだな。きっと、他にもたくさんの人達に。
そんなユウを、あたしは__
駄目だ。また涙が溢れ出す。
「大丈夫ですよ」
ジェイド先輩がそう言って、指であたしの涙を拭った。
まるであの朝のような優しい声に、あたしは戸惑った。
契約はもう交わした後だ。それにきっとジェイド先輩も彼の片割れと同じ気持ちなはず。
なのに、どうしてまだ優しくしてくれるの……?
「Aさんは悪くありませんから、ね?」
ジェイド先輩のその様子に、フロイド先輩は呆然とした後、少し悲しそうに笑った。
「あは。どうしたのジェイド。律儀に他人の心配なんてしちゃってさ。ジェイドらしくねぇよ?」
「……ふふ。それもそうですね」
ジェイド先輩は目を伏せた。
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アイカ(プロフ) - ぐああああ、最後の最後でっ!!心臓だけじゃなく、臓器も持っていきやがったな‥このジェイド・イケメン・リーチがッ! (2023年2月19日 18時) (レス) @page41 id: ac6b3b28c7 (このIDを非表示/違反報告)
\(^o^)/ - 待った待った待った待ったぁ?!夢主いい子すぎやろ!!(´;ω;`)(泣) ハッピーエンドで良かったです!あとジェイドと夢主はお幸せになぁ!!!! (2022年3月29日 15時) (レス) @page41 id: 111ab3751f (このIDを非表示/違反報告)
・(プロフ) - *瑠璃*さん» えへへめちゃんこ嬉しいです!泣かないでください私が人様を泣かせるなど恐れ多い……読んで頂きありがとうございます! (2020年12月11日 21時) (レス) id: 81aa5af38e (このIDを非表示/違反報告)
*瑠璃* - 待ってホントに泣いちゃうって(((((更新頑張ってください!応援してます!! (2020年12月10日 20時) (レス) id: f48c22676e (このIDを非表示/違反報告)
・(プロフ) - まるるさん» 今でさえ、証拠もないのに夢主の陰口を言う奴がいますからね…。アズール先輩が何を言っても聞くかどうか…。果たして夢主がどうなるか、お楽しみください!コメント本当に嬉しいです、ありがとうございます! (2020年11月21日 17時) (レス) id: 81aa5af38e (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年9月13日 17時