Kiss8 ページ8
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『 那須くん … 』
「 これくらい平気だよ 」
那須くんに駆け寄って顔を見ると
殴られ 、唇の端が切れてしまったみたいで
少し血が滲んでる 。
きっと痛いはずなのに 、
へらりと笑う彼は強い男の子 。
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「 Aちゃ …… もう 、限界 …… 」
顔を少し歪めてはそう言う飛貴に私も限界だった 。
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『 いい加減にして 』
那須くんを殴ったことに謝りもしない 。
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『 飛貴のせいで傷ついたんだよ 』
那須くん 、何もしてないのに痛い思いをして
顔に傷が出来たの 、怪我をしたの 。
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『 もう 、当分近づかないで！』
これ以上 、那須くんに迷惑掛けられない 。
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きっぱり言うと 、むぎゅっと唇を結んで
ゆらりと揺れる飛貴の目 。
そんな飛貴をその場に置いて
那須くんを保健室に連れて行く 。
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『 那須くん … ごめんね 』
「 もう 、いいってば 」
小さめの絆創膏を唇の端に貼られた那須くんに
何度も謝罪をするけど那須くんはさっきから
こんな調子で私の肩を叩く 。
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「 でも吃驚だったよ 」
『 そうだよね 、まさか手出すなんて … 』
「 違う 。Aちゃんにだよ 、吃驚したの 」
もう帰ろうって下駄箱に向かうとき
那須くんがへらりと笑って私を見た 。
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「 当分 、近づかないでーって 」
『 何その声 … 私の真似？』
「 似てるでしょ 」
『 似てない 』
どこから出してるの？って思う高い声で
私の真似をして見せる那須くん 。
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『 でもあれは那須くんに怪我させて謝りもしないし
これ以上は那須くんに迷惑掛けられないなって 』
飛貴のゆらりと揺れる目 、むぎゅっと結んだ唇 …
思い出すと少しきつい言い方だったかも知れない 。
だけどこれは間違いなく 、飛貴が悪いことで 。
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「 あれ 、俺の為に言ってたの？」
『 うん 』
「 俺はAちゃん自身の怒りに聞こえたけどな 」
『 え？』
唇の端に貼った絆創膏を摩りながら
那須くんは私をちらりと見つめて 。
「 彼女じゃない私にキスしないで 。
私はこんなに好きで傷ついてるのに 。
彼女と別れるまで私に近づかないで 。」
そう聞こえたけど？って言う那須くんは
微笑んでいた 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです（ ; ; ）お疲れ様でした！ (2018年8月8日 16時) (
レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです！プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます！次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます！ (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました！おもしろいです！ 幸せになってほしいなー！ (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年4月5日 12時
