Kiss7 ページ7
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「 浮所飛貴 …… 彼奴だったのかー 」
『 那須くん知り合いだったの?』
「 うん 、まあね 」
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隠す必要が無くなったと思ったら
飛貴の名前までサラッと出しちゃって 。
「 彼奴がAちゃんの好きな人かー 」
『 ちょっと 、恥ずかしいからやめてよ 』
「 ごめんごめん 」
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那須くんはにやにやしながら私を見ては
浮所かー なんて呟く 。
「 でも 、この関係やめたいならはっきりしなよ 」
『 うん … わかってるつもり 』
「 本当にわかってる?怪しいなー 」
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那須くんは私に目線を合わせるように前に立つ 。
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「 話はいつでも聞くよ 」
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そう言ってニコっと笑った彼に釣られて
私も笑い返す 。
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「 何してんの?Aちゃん 」
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那須くんの低く落ち着いた声じゃなくて
どこか癖のあるハスキーな声 。
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『 飛貴 』
「 探したんだけど 」
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飛貴の姿は那須くんの向こうに見えて 。
少し距離のあるところから
こっちへ向かってくる飛貴の顔は笑っているけど
声は怒ったような 、そんな声 。
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「 あれー?那須じゃーん 」
「 … 浮所 、Aちゃんに何か用?」
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那須くんは振り返って飛貴の姿を確認すると
私が影になるように前に立って 。
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「 那須には関係ないじゃん 」
やっと声がそこで聞こえて飛貴が近くに
来たんだとわかる 。
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「 Aちゃん 、何で那須の後ろに隠れてるの?」
「 俺が隠したの 」
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飛貴の問い掛けに那須くんが返事をして 。
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「 Aちゃんに用があるの 、那須には無いよ 」
「 後にしてくれる?今は俺の時間 」
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飛貴が私の事をAちゃんと呼んでいる 。
つまり 、キス魔モード 。
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「 …… 無理 」
『 那須くん!』
「 痛 … 浮所 、手出す訳?」
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ゴッと少し鈍い音 。
一瞬すぎて何が起きたのか 、わからなかった 。
さっきまで私の前には那須くんの後ろ姿しか
見えなかったはずなのに目の前には飛貴の顔 。
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那須くんが飛貴に殴られた と気づいたのは
飛貴の顔が見えてから 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです( ; ; )お疲れ様でした! (2018年8月8日 16時) (レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです!プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます!次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます! (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました!おもしろいです! 幸せになってほしいなー! (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるるん | 作成日時:2018年4月5日 12時