Kiss23 ページ23
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那須くんの言葉が頭に残るまま 、朝を迎えた 。
学校に行くと飛貴が久しぶりに登校してて驚いた 。
当分は来ないんだと思っていたから 。
「 ひーくん 、おはよう … 体調は大丈夫？」
蘭那ちゃんが話しかけても
机にうつ伏せていて返事もしない 。
そんな飛貴を横目で見ながら席に着くと
ばっちりと合った私の目と蘭那ちゃんの目 。
「 Aちゃん 、ちょっといい？」
目が合うなり 、私の元にやってきては
引っ張るように人気の無い廊下に連れて行かれた 。
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「 昨日 、ひーくんのお見舞い行ったんだね 」
『 行ったよ 』
「 …… その時 、ひーくんに何か言った？」
『 え？』
私の顔を見ては 、溜め息を吐くように
蘭那ちゃんが言った 。
「 昨日お見舞いに行ったらひーくん … 荒れてて 」
『 荒れてた … 飛貴が？』
「 部屋を荒らして暴れて止めても聞かなくて … 」
飛貴がそんなに感情的になるなんて
今までなかったのに …
「 見たことのないひーくんだった … 」
信じられない私は静かに頷くしか出来なくて 。
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「 … 私がどれだけひーくんの名前を呼んでも 」
次の言葉を聞いた私の思考は停止した 。
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「 ひーくんはずっとAちゃんを呼んでた … 」
『 …… 』
うるうると水分を含んだ蘭那ちゃんの目は強く 、
私を捉えて 、離さない 。
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「 ひーくんに何か言ったの？」
『 わ 、私は …… 』
「 はっきり言ってよ！」
ついに溢れてしまった蘭那ちゃんの涙 。
「 もういい …… 」
捉えられた目がスッと離れ 、
「 だけど 、もう … ひーくんを傷つけないで 」
糸が切れてしまったかのように蘭那ちゃんは
か細い声でそう言い 、私に背を向けた 。
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取り残された私 。
( 俺 、苦しいの )
( Aのせいだよ )
( ひーくんを傷つけないで )
私は 、やっぱり飛貴を傷つけていたの … ？
そう考えただけで泣きたくなった 。
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ここから一歩も動けない私に
「 Aちゃん？」
手を差し出してくれるのはやっぱり彼だった 。
『 那須 、くん … 』
彼の体温が私の心まで伝わったとき 、
私の目からも涙が溢れ出した 。
ポロリ溢れた涙は
止まることを忘れてしまったように 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです（ ; ; ）お疲れ様でした！ (2018年8月8日 16時) (
レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです！プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます！次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます！ (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました！おもしろいです！ 幸せになってほしいなー！ (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年4月5日 12時
