Kiss13 ページ13
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『 え 、あの … 』
待って？ …… どきっとした？
私 、那須くんにどきっとしたの？
してない 。
断じてしてない 。
いや 、でもこんな事言われたら
どきっとするよ …… うん
.
「 ははっ 、百面相ってやつ？面白いね 」
『 な！誰のせいよ！』
きっと私の顔は凄いことになってたと思う 。
貴方が変なこと言うからよって視線を送るけど
そんなの知らないとでも言うように笑っている 。
「 …… まあ 、頭の片隅にでも置いててよ 」
『 何を 』
「 選択肢は俺もあるよってこと 」
よく考えてねって私の頬を撫でて
教室を出て行く那須くん 。
「 A 、カッコいい彼氏手に入れたね 」
「 付き合いたてほやほやラブラブじゃーん 」
「 那須もやるな 」
周りの男女は冷やかして来たけど
そんな冷やかしが効かないほど
私の頬は熱を帯びている 。
『 だ 、駄目だ 』
一瞬でも飛貴の存在が頭から消えて那須くんで
頭がいっぱいになった 、なんて
彼は … 那須くんは一体どんな魔法を使ったの？
.
一向に熱が引くことのない頬 。
冷やさないと頬が爆発しそうなくらい 。
冷やかしが収まらない教室を出る 。
.
保健室に行こうかな 、そんな事も考えたけど
体調が悪い訳ではないから気が引けてしまって
落ち着くところ … 図書室に足を運んだ 。
ドアを少しそっと開くと
中から聞こえる声 。
「 ひーくん 」
誰の声かなんて見なくてもわかる 。
蘭那ちゃんの声 、飛貴も一緒なんだろう 。
「 ねえ 、ひーくん 」
「 うるさい 」
「 んっ 」
少し開いたドアの隙間 。
那須くんでいっぱいだったはずの私の頭の中 。
ごめんね 、那須くん 。
頭の片隅にも置いておけないかも …
飛貴の存在を一瞬でも忘れることが出来たのに
ほら 、もう私の頭の中を飛貴が占領してるんだ 。
.
「 んん 」
嫌でも聞こえる吐息 。
蘭那ちゃんと飛貴は恋人同士なんだから
キスしたって別に可笑しくない 。
「 ひーくん 、好きっ 」
「 … 俺も 」
そんな風に優しく蘭那ちゃんを見つめても
愛を囁いても全然可笑しくない 。
寧ろ 、これが正解 。
私からキスを 、飛貴を拒んだのに
今は私がキスを … 飛貴を求めている 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです（ ; ; ）お疲れ様でした！ (2018年8月8日 16時) (
レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです！プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます！次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます！ (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました！おもしろいです！ 幸せになってほしいなー！ (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年4月5日 12時
