真実 ページ27
「あれ、忘れたんじゃなかったっけ?」
「あぁ…そのはずだけど……?」
そこまで言った時、傘がなにか変なことに気付いた。
「?急に開いて何してんの?」
留め具を外し、開いてみるとそれは、
「っ!」
全部の傘の骨が、バキバキに折れていて、
それだけでなく、布部分も所々穴が空いていた。
「…これ、…自然にできた傷じゃない、よな」
どう見ても不自然な骨と布。
嫌な予感が胸に広がり、残りの散らかった教科書やノートを見る。
「……は、」
それには、
_ビッ チ 、死 ね
_消えろ、ブス
_死 ね死 ね死 ね
_お前は必要ない
_これ以上みんなに近付くな
____女のくせに
見るに堪えない様な、酷い言葉が黒と赤で
一面に書かれていた。
教科書ノートだけでなく他にも、
そういう類のことが書かれた紙切れや、
Aの顔だけが切り刻まれている雑誌、
隠し撮りされたと思われるA本人の写真が入っていた。
「なんだよ、…これ」
「…ッッ」
見てるだけで吐き気がするような、罵声の数々。
「(…Aは、……いじ められて、いた……?)」
けれど、思い返すとヒントは転がっていたはずなんだ。
___『大丈夫、何でもないよ!』
何かを隠すように、無理してつくった
それに気付かなかった_気付こうとしなかったのは
紛れもない、俺らだ。
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美紀 - 瑞稀君と優斗君寄りのオール担当です最高です (2019年8月24日 20時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:透夏 | 作成日時:2019年3月15日 2時