HiGH&LOW〜Secret girl〜

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日も暮れてきて、そろそろ帰る時間になってきた。


サラリーマンや学生が多い中、俺らは駅へと向かう。






｢やばー…バイクで来た方が良かったかな｣


A｢雅貴さん満員電車初めてですか？｣


｢初めてではないけどそんなに無いかなー｣








山王街から山王街の近くの駅までしか乗ってこなかったバイク。


こんなに混むならバイクで来るべきだった、と後悔してる俺を他所にズンズンと進むAちゃん。


Aちゃんは大学時代に電車通学してたからお手の物、だそう。


若干アタフタしてる俺はちょっと置いていかれてる…？








A｢雅貴さん？大丈夫ですか？｣


｢あ、ごめんごめん(笑)｣


A｢雅貴さん、ちょっと失礼しますね｣


｢えっ？｣








そう言った途端に俺の手をギュッと握ったAちゃん。


俺もあまりに突然のことで心臓がバクバク言ってる。




ちょっ、ちょっと待って。


俺、主導権握られてる？


え、なにこのギャップ。


ますます好きになっちゃうじゃん！








A｢はぐれちゃうんで絶対手、離さないでくださいね！｣


｢え…あ、うん｣








これ逆に俺がするべきものじゃないの？


え、これAちゃんにされちゃって良いわけ？俺！




なんて考えも虚しく。


大体ここで俺が逆に主導権握ったりしたら迷って逆に迷惑をかけるだけだから、従わなきゃなんない。


んで、ズルズルと引きずられ…








｢｢……｣｣









これ、どういう状況？


え、俺なんでAちゃんに壁ドンしてるわけ？


んでなんでちょっとAちゃんも心なしか顔が赤いわけ！？

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