Dandelion (ページ22)

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それぞれの思い.2 ページ22

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正門side

ポンポンとしてあげれば、はっすんはすぐに寝息をたてて眠ってしまった。

意識が戻った時に比べたらだいぶ顔色が良くなっている様に見える。

俺は、んーっと伸びをする。

大吾は丈くんを家まで送って風呂入ってやからまだかかるんやろな。

と思いながらスマホを取り出し大吾に焼肉弁当を頼んでおく。

そして、少しスマホをいじるも特にすることが無くなって眠っているはっすんの顔を眺めながらベッドにうつ伏せる。

丈くんは大丈夫やろか？

正直、俺も初めてあの状況で倒れてるはっすんを見つけて病院で過ごした日は多分あんな感じやったと思う。

ODは1歩間違えれば命を落としかねない行為だ。

例え意識がある時でも気が気じゃない。

とはいえ今までもこういう事は何度かあったから初めて目の当たりする人に比べたら、かなり俺らは冷静やったやろな。

あの様子から見て無意識にやと思うけどあん時の丈くんは、はっすんの現状もその理由を知ってるであろう俺らの事もどちらも受け入れ難いもんやったんやと思う。

ほんで、目の前のことですら意味わからんのにその後にあんな事聞かされれば俺が丈くんの立場やったとしてもきっとああなる。

俺と大吾は、はっすん本人もこの一連の事に関して同じタイミングで知ることになったからこそ分かち合えて受け入れてこれた部分も大きいと思う。

やけど、丈くんはちゃう。

隠されていて、後から知って、これから知る。

これによって全ての捉え方が俺らと変わってくるんやろうな……

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