【青のＳＰ】truth3

146話　漏洩 ページ48

嶋田「思った通り
　 余程のマゾヒストじゃなければ
　 続かない」

楓「ﾌｯ(笑)随分、実感のこもった言葉ですね」

嶋田「・・・」

楓「まぁ、もう慣れましたけど
　 確かに大変。忙しい割には残業代は
　 低額で、働かせ放題だし休日も部活で消える
　 学校だけじゃなくて保護者、それに先生自身も
　 それを当たり前だと思いながら働いている
　 過労死ラインって知ってます？」

嶋田「一月当たりの残業時間が概ね
　 80時間を超える事、でしたっけ」

楓「この国の教師の半数以上がそのラインを
　 超えてるらしいの。新津先生なんて
　 ちょっと心配。真面目な人ほど糸が切れた
　 途端に衝動的な行動に走りがちだからって
　 以前、名前先生が言ってた言葉ですけど」

嶋田「どうしてそれを僕に言うんですか？」

楓「学校には、スクールポリスにしか解決できない
　 問題もあるって、この間実感したから
　 あれから私、スクポリ支持派なんで」

嶋田「ご馳走様でした」

楓「あ、はい」

嶋田「それでいいんですかね」

楓「え？」

嶋田「警察にしか解決できない学校の問題がある事」

prrr prrr

楓「嘘！？」



〜職員室〜


荒井「なんて事してくれたの！全くあなた！」

美津子「ご自身がした事、分かってるんですか？」

浅村「どうしたんですか？」

楓「新津先生、家庭訪問のデータのUSBを
　 鞄ごとひったくられたらしいの」

浅村「え！？それって！」

阿部「個人情報の塊だな」

柴田「新津・・・」

美津子「間違いなく、マスコミには報道されるわね」

荒井「新津先生、何で持って帰ったりしたのよ！」

新津「申し訳ございません」

荒井「このご時世、個人情報を失くす事の
　 重大性は分かるわよね！？」

新津「みなさんから頂いた仕事で手が回らなくて」

古賀「は！？俺達のせいだって言うのか！？」

荒井「言い訳は慎みなさい！
　 副校長、今後どうしましょう」

美津子「校長先生は出先なので私の方から
　 報告しておきます。新津先生は
　 保護者に謝罪に行って。古賀先生も一緒に」

古賀「何で俺が」

美津子「他の先生方も授業のない方から手分けして
　 電話で保護者への報告と謝罪をお願いします」

新津「申し訳ございません！」

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