驚きの光忠捜索隊〜発見〜 ページ11
いまだにクラクラとしている
三日月をなんとか楽にさせようと、
背をぽんぽん、と優しく叩く。
これで少しは楽になるといいんだが…
にしても、なんでこんな廊下の真ん中に
壁なんてあるんだ。邪魔だろう。
黒色の壁を睨み付けていると
「…壁…?」
と、傷付いたような声が聞こえた。
三日月とは違う艶のある声に誰だと
周りを警戒するが、人はいない。
さっきと似たような出来事にさらに
警戒心を強めていると、鶴さん、と
名前を呼ばれた。
…そういえばこの声、どこかで
聞いたことがあるような、ないような。
思い出そうと必死な俺に、どこからか
聞こえる声は悲しそうに言う。
「鶴さん、僕のこと壁だと思ってたんだ…」
壁。
その言葉にもしやと視線を
少し上にあげると、
俺と三日月が探していた光忠が
そこにいた。
その瞳は、悲しそうだ。
…当然だよな、壁と間違えられたんだし。
サァッ、と血の気が引いていく俺に、
光忠は目もくれず落ち込んでいる。
まずい、光忠を支えるどころか
落ち込ませてしまった。
「ち、違うんだ光忠! いや、違わないが!
俺はきみのことを壁と思ったことなんて、
これっぽっちも…!」
言い訳をしようにも言葉がぐちゃぐちゃで、
言いたいことの半分も伝えられない。
あまりにも自然と廊下に
たち塞がっていたから、
つい壁と間違えてしまったんだ!
壁が人だったことにも驚いているが、
壁と間違われてここまで落ち込む人が
いたことにも驚きだ。
いや、驚いている場合じゃないんだが!
あわあわとする俺に、三日月が
気持ち悪そうにう〜…とうめいている。
「黒鶴、気分が悪いぞ…」
肩に全体重を容赦なくのせる三日月。
実質乗っていたのは首だけだが、
力を抜いた体の全体重は俺に
重くのしかかる。
「おいおいおい、待ってくれ三日月!
ちょっ、おもっ…!」
倒れる、と反射的に目を瞑るが、
痛みはこない。
代わりに、力強い熱が俺の腕に絡んだ。
「大丈夫、鶴さん?」
そっと目を開けると、さっきまで
壁と間違われて落ち込んでいた光忠が
俺の腕を掴んでくれていた。
咄嗟の判断で、助けてくれたらしい。
助け方が紳士的すぎるだろう…!
「きみ…カッコいいな」
潰れている三日月を軽々と抱き上げて
米俵のように担ぎ上げる光忠に
そう言うと、嬉しそうに笑った。
「ふふ。…ありがとう、鶴さん」
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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月珠 - 1から読みたいのでパスワードを教えてください！ (2022年12月23日 17時) (
レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
眠民(プロフ) - 1から読みたいのですがパスワードが掛かっていて読めないのでパスワード解除、もしくはパスワードを何処かに書いて頂けませんか？ (2022年9月3日 5時) (レス) id: fcb69bf060 (このIDを非表示/違反報告)
？(^^)？ - 1から読みたいのですがパスワードを教えていただけませんか？お願いします！ (2022年4月21日 22時) (レス) id: 2bcf67198a (このIDを非表示/違反報告)
Rin?^^*(プロフ) - 1から読みたいのですが、パスワードを教えて頂けないでしょうか？ (2020年10月11日 14時) (レス) id: ed59144b66 (このIDを非表示/違反報告)
はるかかなた(プロフ) - 一から読みたいのですが、パスワード教えていただけませんか？お願いいたします。 (2020年9月9日 23時) (レス) id: b232e8656d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：師走氷 | 作成日時：2016年8月19日 12時
