【文スト】彼に酔しれ堕ちていく【短編集】 (ページ30)

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愛はちゃんとあります【中原中也】【芥川龍之介】ページ30

55871(旧Cocoa)様リクありがとうございます！

……眠っ、

…ふざけてます。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「……可愛い。」

『は？何？急にどうかしたの？おーけー？生きてる？喘息悪化でもしたかお前。』

何でこの人、人の顔見て可愛いって云ったんだ？

あれか？頭の上にきてぃいちやんでもいたの？

好きだよね。

『……きてぃいちやん？』

「…莫迦なのか？」

『死ねェ……！』

胸ぐらを掴む。

真顔で「莫迦なのか？」って、おま、お前の頭の方がよっぽどお花畑で莫迦々々しいわ。

すると突然視界が真っ暗となった。

…目元を手で押さえられている。

これは所謂＿＿＿＿＿＿＿

「だァれだっ？」

暇人かよ……。

良いのかポートマフィア、夜を支配するのも忘れて部下に平和に「だーれだっ？」だぞ。

しかも声に無駄に色気があって鬱陶しい。

『帽子置場なちびっこマフィア幹部様かな♡』

「犯し殺すぞ手前……！」

『止めてください。』

切実に願った。

あ、七夕過ぎたわ。

てか上司にこんなことされる気持ちはどうなのだろうか。

……クッソ迷惑だわ。

まだ心中誘いの包帯の方がましだわ。

「あ、太宰のこと考えてた。
　一カウント入りまーす。」

え、とも云う暇もなく、唇を奪われた。

それも一瞬にして。

しかも長いし、苦しいしべろちゅーだし。

『…………。』

「一寸はなく素振り見せろよ……チッ、」

すると腰に手を回してきた中也さん。

舌の絡める速度が早まった。

つかこの人どんな肺活量してるんだ、まだ息継ぎしてないぞ。

『……っ、ぁぅ…、んっ、』

「やァっと出た。」

パッと離れる唇。

いつの間にか彼の腕に添えていた手を見て、本能って怖いと改めて痛感した。

ヨロヨロとした足で彼から離れる。

すると龍にぶつかってしまった。

『…あ、忘れてた。』

「愚者め……！」

そして始まるキス。

声は漏らさなかったが、危なくはあった。

普通に油断したら出そうだったし。

「…破廉恥な、」

『龍の吐息が一番駄目だと思う。』

肩で息を整える龍。

すると私は後ろに手を引かれた。

そして私の手を引いた犯人、中也さんの腕の中に入る。

「……(生揚げ)を返して頂きたい。」

『待って誤字ってる、(名前.)だから！Aって打って！そして呼んで！』

「……Aを返して頂きたい。」

「無理だ、こいつは俺のだ。」

心の中で深い溜め息を吐く。

しんど、疲れた……。

……誰のモノでもないんだが。