蘇る、記憶。 ページ17
ハッと目が覚めた。
少しだけ荒くなった呼吸と、激しく脈打つ鼓動。
寝てる間に訪れていた親友が、俺の目を覗き込んでからパイプ椅子に座った。
宮「……玉、おれ……」
きしんだ音が耳につく。
玉「うん、大丈夫か？」
ふるふると首を振って目を伏せた。
宮「退院したら付き合って欲しいんだ……彼女の実家の長野に」
玉は小さく頷いただけ。
だけどずっと一緒にいてくれて……
それが、妙にあったかくて泣きそうになった。
宮「ありがと」
玉「こっちこそ、死なないでくれて……サンキュー」
頭ん中の無くなったピースをはめ込んだはいいけど。
戻ってきた記憶たちは、それはもう残酷なもんだった。
いや、戻ってきたと言うよりは…
黒く塗りつぶされてたのが消されてクリアに見えてきたって感じかもしれない。
とにかく……過酷な現実から目を背けたかった俺。
心が壊れてしまいそうな事実を忘れてしまいたかったんだ。
……でも。
宮「最後に、もう一度会えたんだ」
玉「えっ？」
宮「忘れろって言われたんだけど…思い出しちゃった」
玉「うん、なに？」
宮「俺さ、昏睡状態ん時…Aと一緒にいたんだよ。すんげぇ幸せでさ、ふわふわしてもうずっとそこにいたいって思うくらい」
玉「それって……」
宮「ん。今思えば、あっちの世界の入り口だったのかなぁって」
三途の川って感じじゃなかったよ、って笑うと玉は神妙な顔つきで言った。
玉「Aちゃんがお前のこと連れてこうとしたってこと？」
宮「や、逆だよ。Aが俺を戻してくれたんだ……こっち側の世界に」
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MK(プロフ) - mint?さん» mint?さん！ありがとうございます！ずいぶん前の作品で、読み返すのが恥ずかしくなっちゃうような感じでしたが、そう言ってもらえるとよかったぁと思います(^^)みやっちは明るい中でも少し陰がある…と思いこんでるので、、そんな感じにしてみました★ (2017年2月4日 14時) (
レス) id: 2a6150a39a (このIDを非表示/違反報告)
mint?(プロフ) - 切ない、でもほっこりしました。なんとなくリアルで、本当にありそうな...宮っちのキャラと全然あってなくないです！とにかくすごく良いお話でした。ありがとうございます！これからも応援してます！ (2017年2月3日 21時) (レス) id: f3dcb196db (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク - MKさんっ！！やぁったぁーーー(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 横尾さんキター*･'(*ﾟ▽ﾟ*)'･*はいっ、待ってます！！楽しみですっ、(*^^*) (2014年9月11日 16時) (レス) id: 8b739b87cd (このIDを非表示/違反報告)
MK(プロフ) - いちごミルクさん» いちごミルクちゃん！まさかのよこーさん！了解しました★なんとなく暇見て書き始めようかな……って言っても、メインがぎっちぎちだからいつになるかな(笑)とりあえず横尾氏一票ってことで承りました★ (2014年9月8日 11時) (レス) id: 9b361cc9a3 (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク - MKさんっ！ちゃん！嬉しいです！笑 わぁぁぁーい*\(^o^)/*← 早速読ませていただきましたっ！！すっごく面白かったです！切ないけど心が温かくなりましたっ、もぅサイコーですっ☆リクエストいいんですかっ！？笑 えっと、じゃぁ…横尾さん！ぜひ読んでみたいです☆ (2014年9月4日 16時) (レス) id: 8b739b87cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MK
| 作成日時：2014年9月2日 0時
