高嶺の花子と大怪盗２【黒羽快斗】 (ページ34)

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84, 予告直前です①-3 ページ34

〝「あら？コナンくん電話中？」〟

電話越しに蘭の声がする。

あらヤダ、私のオアシスじゃない。

〝「そ、そうだよ！A姉ちゃんと電話してるの！」〟

猫かぶりの新一の声がする。

〝「え！Aと？！じゃあちょっとだけ代わってくれない？Aと話したいことがあるの」〟

らぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん。

ありがとう、ありがとう。私を新一から救ってくれてありがとう。

〝「もしもし？A？ちょっとコナン君に電話代わってもらったの。」〟

『蘭、愛してる』

〝「うん？私も好きだよ？」〟

『うっ』

蘭の可愛さが心臓に来る。

私も好きだよ、世界一好きだよ、新一の魔の手から守ってあげるよ(※言ってない)ってもう天使じゃん。私だけの天使、最高かよ。

〝「A？A？聞いてる？」〟

『ごめん聞いてない。』

〝「もぉー。ボーッとしちゃダメよ？」〟

かわいい。嫁に欲しい。

〝「もう1回言うわよ？さっき園子と話してたんだけど、来週って三連休じゃない？だからその日にお泊まり会でもどうかって。その打ち合わせで、明日3人でランチでも出来たらいいんだけど、まだその時間帯はツーリング行ってる？」〟

『行ってない！帰ってる！！！』

なんなら本当に行ってないし。

〝「ほんと？良かった〜。園子なんかね、もうお揃いのパジャマ用意するーとか言ってはしゃいでて、あ、ごめん呼ばれた。じゃあ後でまたメールするわね」〟

『うん！またね！！』

どさくさに紛れて新一の電話も切る。

まじで蘭ナイス。

それよりお泊まり会だってよ、お泊まり会。

しかも明日は蘭と園子と3人でランチ！

楽しみだなーと頬を緩ませていると、

ピコンピコン

と、また電話が鳴った。

案の定、電話主は新一。

もういいや、出ない出ない。あとが怖いが気にしない。

20コールぐらいでやっと切れる。

いやもうほんと怖いって。3コールで出なかったら諦めてよ。

時刻は約23時20分。快斗から連絡が来るまでは大人しくしておこうと、私は腕を組んで壁に寄りかかった。