【d!】しかばね (ページ10)

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・もうシャオロンサンには会えない.......。

朝ごはんの頼み方ごときで礼をせがまれるのもちょっと嫌だけど、確かにありがとうって言ってない。いや、でも、首なしだってわたしにありがとうって言ってなかったし。

もしシャオロンサンが部屋に戻っている途中だったら怖いから、鬱サンからおまけに貰った行ける場所リストを捲って、行けそうなところを探す。

食堂の他には、遊戯室、図書室、売店などなど。同じところにあってはいけないようなものばかり揃っている。

行ける場所は意外と少ないのに、紙は多いから大変だ。

「シャオ、ロン...」

最後の方のページには個人名のようなものが書いてあって、そのなかには鬱サンの部屋だとか、わたしが行っていいのか分からない場所まである。

下から三行目くらいの文、シャオロンサンの部屋。

行ってみようかな、どうしようかな。これで機嫌を損ねててグサリとか、わたしが昨日怖い思いをした意味がなくなる。

でもなあ。鬱サン以外にもやさしいひとと会いたいしな。

それに、シャオロンサンと仲良くなれば他のひとの話も行けるかもしれない。

「行ってみようかなあ」

ここは一か八かに賭けて。

「シャオロンサンの部屋まで連れてって」

...ちりん

控えめにベルが鳴って、再びわたしのまわりがひかりだす。

目を開けた先にはわたしの部屋と変わらぬ扉と壁が見えた。同じ部屋だったのか。

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