【d!】アンダーグラウンド・ラヴ (ページ3)

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飴よりあまいものページ3

痛いことしないで

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「あちゃあ、そりゃ痛いやん」

あなたの指先から滴る血を見た彼は薄く笑う。知らない場所から絆創膏を持ってきて、あなたの指にやわらかく貼った。初めての治療に興奮が覚めやらないあなたの頭を控えめに撫で、ちいさな手のひらに彼の手が添えられた。そして、指が絡む感覚。どこか心があったかくなるような気になって、忘れぬように彼の手をつよく握った。

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「恥ずかしいなあ」

ゲラ、と喉奥から掠れた声を出して笑う彼に、あなたは激怒した。どうにかして彼の役に立とうと仕事申し出たはいいけど、どうにもこうにも上手くいかない。最初は眺めているだけだった彼も、もちろんあなたも、本当に手伝えるのか心配になるほど上手くいかない。耐えきれず笑いだした彼に静止の声は届かず、それでも、彼が笑顔になった事実に顔が綻んだ。

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「大人の階段登っちゃった？」

揶揄うみたいに首を傾げる彼の両頬を掴み、意を決して顔を近づける。唇と唇が触れ合う───寸前にあなたの勇気の限界が。これ以上は恥ずかしくて進めない、と。いくら待っても来ない感触に彼は瞼を開き、悪魔のようににんまりと笑ってあなたの首をひっつかむ。あなたを襲う圧迫感とやわらかい感触。熱が回った頬に気付いた彼が、やけに嬉しそうに笑った。

まるで天使