【d!】アンダーグラウンド・ラヴ (ページ18)

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変更不可ページ18

変わらぬ姿で迎え入れて

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「えらい可愛らしくなったなあㅤな、次は脊髄やからな。大人しくしとくんやで」

すでに脚はない。腕も動かない。思考を放棄した脳髄はショートを起こすくらい熱くて、見知らぬ男が乱雑に掴んだ弾みで風邪をひいた時のようなぼんやりとした温もりが広がる。静かに痙攣を始めた内蔵が、電線のように垂れ下がった血管が、埃まみれのペールに詰められた四股が、そこばかりに世界の嘲りが集中していた。骨のように細い男の手が刃の脆い鋸(ノコギリ)を拾う。わたしを見つめる瞳の奥に佇んでいた憎悪がぐつぐつと煮込まれて、鋸がやさしく背中に充てられて、底知れぬ恐怖で縋るように男の服を掴んだそのとき、一瞬だけ運命のような気がした。

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「大人になれないままの俺に殺されてくれ」

彼は時々、蝶を追いかけたあの頃のような澄んだ瞳で空を見上げる。それは自由を求めて反抗した子供心みたいな、変化を恐れて立ち竦んだ大人心みたいな、どっちつかずの恐怖。きつく貼り付けられた手のひらで風に流れる髪をといてやれば、驚いて顔をこちらに向けてくる。わたしを通して幻影を見ているのか、不慣れながらに上がった口角と下がった眉が、居なくならないでくれと訴えかけるようだった。───彼は時々、自らを子供だと騙って嬉しそうに笑う。呪縛から逃げ出した獣と同じ顔をして、不慣れな笑顔で、許してと訴えかける。その手に握られたバールは幾分か迷うように宙に8の字を写して、怖気がついたのか、それまで保っていた表情が崩れる。壁に凭れた私に手を差し伸べるように、目の前を残像が掻っ切った。

泣いて、喪って