22 ページ24
部屋に入ると、すぐさま私は座り込んだ。
光「大丈夫ですか？」
『だ、大丈夫大丈夫……ちょっと休憩すれば動けるよ』
私が言うと、光くんはキョロキョロと辺りを見回した。
光「Aさんはここで休んでいてください。俺は少し、この部屋を調べてみます」
『わかった、気をつけてね』
私の言葉に頷くと、光くんは何か手がかりがないか調べ始めた。
『ねぇ、光くん。そこのドアは？』
光「ちょっと開けてみますね」
恐る恐るドアノブを握り、光くんはドアを開けた。
光「へ？」
『あれ？』
が、ドアの向こうには壁。
つまり、ただ単にドアがついていただけだったのだ。
『どこの部屋にも通じてないなんて、意味ないじゃん』
光「なにか仕掛けでもあるんでしょうか？」
そう言って、ドアノブをガチャガチャと回す光くん。
光「……あ」
『どうしたの？』
突然小さく声を上げた光くんに問いかけると、光くんは私に"取れたドアノブ"を見せた。
『ええっ！？と、取れちゃったの！？』
光「は、はい……いじってたら、こうなっちゃいました……」
あはは……、とどこか気まずそうに頬をかく光くん。
『まあ、どうせ使えないドアなんだし、いいんじゃない？』
あっけらかんと言う私を見て、光くんは苦笑した。
『そろそろ行こうか。体力も回復したからね』
光「Aさんがそう言うなら……」
ドアノブをポケットにしまうと、光くんはこちらに歩いてきて、手を差しのべた。
光「はい、掴まってください」
『ありがとう』
光くんの手を取り、立ち上がる。
『まずは、ライターを取りに行かなきゃだね』
光「そうですね。そこに向かいましょう」
私達は部屋を出ると、周りを警戒しながらそこに向かった。
『ライターあったよ！光くん！』
光「じゃあ、このライターオイルをセットしましょう」
光くんが持っていたライターオイルと組み合わせ、ようやくライターが使えるようになった。
『でも、ここの部屋ってライターがあるだけじゃない気がする……』
光「もう少し、探索してみましょう」
部屋の端から隅々まで探索していると、壁に違和感があるのに気がついた。
『光くん、これ……』
光「どうみても不自然ですね……」
あとから貼り直したのか、壁には少し違う色の壁紙が貼られていた。
『なにかあるのかな？』
光「わかりません。だけど、怪しいことには変わりないですね」
私達は顔を見合わせ、どうやってこの先を調べるか悩んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 19人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キラキラヒロト - 青鬼は、ゲームで知ったんですけどここまでリアルにつくられていて、凄いです!好きな人が殺されるのは、悲しかったけど続きが楽しみです! (2020年1月12日 19時) (
レス) id: e853801cfa (このIDを非表示/違反報告)
Yニャン - ルーミー・リンドゥーさん» コメントありがとうございます！読み応えがあると言ってくれてとても嬉しいです！更新も頑張っていくのでよろしくお願いします！ (2019年10月13日 10時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーミー・リンドゥー - ストーリーがとっても面白く読み応えがありますね。更新頑張ってください！ (2019年10月13日 6時) (レス) id: 8b75577298 (このIDを非表示/違反報告)
Yニャン - ゆーみやンさん» はい！お互いに頑張りましょうね！あと、これからもこの作品をよろしくお願いします！ゆーみやンさんの作品も読ませていただきます！ (2019年10月12日 23時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - Yニャンさん» マジですか！？？？？？ う、嬉しい……ですありがとうございます！！！！。・゜・(ノД`)・゜・。 はい！頑張りましょうね！( *´艸｀) (2019年10月12日 19時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
