百二十四話 ページ39
銀「おいおい、勝手に巻き込んどいて勝手に帰っちまいやがった」
ミ「ごめんなさい……」
A「え?」
何故ミツバさんが謝るんだろう。
ミ「我が儘な子で…私のせいなんです、幼くして両親を亡くしたあの子に寂しい思いをさせまいと甘やかして育てたから…」
ミツバさんが悲しそうに、けれど懐かそうに総悟の事を語る。
ミ「身勝手で頑固で負けず嫌いで…そんなんだから昔から独りぼっち。友達なんて一人もいなかったんです…近藤さんに出会わなければどうなっていたか」
つまり近藤さんが総悟の遊び相手になってあげていた、という所か…
ミ「今でもまだ怖いんです、あの子ちゃんとしてるのかって…本当は二人とも友達なんかじゃないんでしょ?」
A「いえ…そんな事は…」
銀「アイツがちゃんとしてるかって?ンなモンしてる訳無いでしょ」
俺が否定する前に、坂田がキッパリと言った。
銀「仕事サボるわ、Sに目覚めるわ、不祥事起こすわ、Sに目覚めるわ…一体どういう教育をしたらあーなるんですかァ?」
いや、合ってるけどそこまで言わなくてもいいだろ……
ほら見ろ……ミツバさん、困った顔してるぞおい。
銀「友達くらい選ばなきゃいけねぇよ。
俺みたいのと付き合ってたらろくな事にならねぇぜ、おたくの子」
それを聞いた瞬間、ミツバさんはクスクスと笑った。
ミ「……おかしな人。でも、どうりであの子が懐くはずだわ。
なんとなくあの人に似てるもの」
銀「あァ?似てる??」
またあの人……一体誰のことだ。
考えているとどこからか排気音が聞こえてきて…後ろに車が止まった。
土「オーイ、てめェらそこで何やってる?この屋敷は………っ!」
ミ「!」
車から出てきたのは、土方だった。
なるほど……あの人=土方か
ミ「とっ、十四郎さ、んっゴホッ、ゴホ!」
土方「!」
土方と会った途端、ミツバさんが咳き込み地面に倒れ込む。
A 「ミツバさん、大丈夫ですか!?」
銀「オイ、しっかりしろ!!!」
まずいな……病院に行くにもここからだと遠すぎる。
まずは寝かせないと……
A「坂田、とりあえず早く寝させないといけないから、屋敷の中に連れて行くぞ」
それを聞いた坂田は「分かった」と返事をし、屋敷の扉を叩いた。
すると、使用人が警戒心を持ちながら扉を開けてくれた。ミツバの容態を見た瞬間、急いで中へと扉を全開にする。
A「土方も来い、二人の間に何があったか知らないけど、少しでも心配だと思うなら手伝ってくれ」
彼はハッとした後……
土「っあ、嗚呼…」
……今まで聞いた中で、一番情けない返事だった。
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あしゅ - 続きが気になります……!これからも無理のない範囲で頑張ってください!応援してます! (11月25日 0時) (レス) id: d6b5e366a4 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - 私も台本書きが気になりました...。 (11月20日 12時) (レス) id: b9dbee0f0f (このIDを非表示/違反報告)
きゃねこ@FGO垢(プロフ) - 台本書きで読みにくかったです。 (11月19日 12時) (レス) @page24 id: b9dbee0f0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Metal | 作成日時:2023年9月21日 8時