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三十話 ページ33

沖「まさか土方さんも見たんですかィ? 赤い着物の女」
土「わからねェ。……だが、妙なモンの気配は感じた。ありゃ多分人間じゃねェ」
A「ほぉ」
沖銀「痛い痛い痛い痛い痛いよ〜お父さ〜ん!」
沖「絆創膏もってきてェェ!! できるだけ大きな人1人包みこめるくらいの!」
土「おめーら打ち合わせでもしたのか!!」
A「フフ」
土「笑ってんじゃねぇ!」


土方がAにつっこんでいると思い出したかのように新八は話す。


新「赤い着物の女か……確か、そんな怪談ありましたね」
「!」
新「僕が通ってた寺子屋でね、一時期そんな怪談が流行ったんですよ。」
A「…でどんな話?」
新「えーと、なんだっけな……夕暮れ刻にね、授業終わった生徒が寺子屋で遊んでいるとね。もう誰もいないはずの校舎に…

赤い着物を着た女がいるんだって

それで何してんだって聞くとね…」


「ぎゃあああああああああああああ!!」


オチの場面で悲鳴が聞こえ、一斉ににトイレの方へ走ると、神楽が近藤が入ったであろう個室の扉を叩いていた。


銀「神楽どーした!?」
神「チャックに皮がはさまったアル」
A「いや、それは違うと思う」
土「どけ!!」


土方がおもいっきりドアを蹴り破ると……


「なんでそーなるの???」

トイレの便器に頭を突っ込んだ近藤の姿があった。







近「う…あ…あ…赤い着物の女が……う…う……来る…こっちに来るよ……」
A「近藤さん、しっかりしてください。」
沖「いい年こいてみっともないですぜ、寝言なんざ」
銀「…これはアレだ。昔泣かした女の幻影でもみたんだろ」
土「近藤さんは女に泣かされても泣かしたことはねェ」
銀「じゃあ、アレだ。オメーが昔泣かした女が嫌がらせしにきてんだ」
土「そんなタチの悪い女を相手にした覚えはねェ」


土方と銀時が話している間、関節技をかけている沖田をAがとめている。

「じゃあ、何?」
「しるか。ただ、この屋敷に得体のしれねーもんがいるのは確かだ」
新「……やっぱり幽霊ですか」
銀「あ〜?俺ァなァ、幽霊なんて非科学的なモンは断固信じねェ。ムー大陸はあると信じてるがな」



そう言って立ち上がる。



銀「アホらし、つき合いきれねーや。オイ、てめーら帰るぞ」
新「銀さん……なんですかコレ?」


何故か新八と神楽の手を握っていた。


銀「なんだコラ。てめーらが恐いだろーと思って気ィつかってやってんだろーが」
神「銀ちゃん、手ェ汗ばんでて気持ち悪いアル」

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作者名:Metal | 作成日時:2023年5月31日 23時

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