ピッコロ紛失事件 11 ページ4
わたしはクローゼットに近づき、横にずらした。
コロコロ式だから、普通の力でも動く。
ハ、千夏「穴!?」
「今まで、誰も入れたことがない秘密の場所。ハルタと千夏には特別に見せてあげる」
千夏「え、いいの?」
ハ「そんな、大事な場所なんでしょ?」
「見てほしいの」
わたしは穴に入り、進む。
横は一人分しかないからその後ろにハルタ、千夏とわたしのあとをついてきてくれる。
真っ暗だった空間が進む度に光が漏れてくる。
きっと、プラネタリウムの星の光。
ハ「うわ…すごい」
千夏「きれい…」
狭い穴を出て、部屋に入るとハルタと千夏がため息のような声を上げる。
その部屋は、最後に入った頃と変わらず綺麗な星が浮かんでいた。
「ほんと、すごい…きれい」
あまりにも懐かしかったからか、わたしも見とれてしまっていた。
ハ「この部屋は、もともとあったの?」
「ううん、わたしが作ったの。
絨毯から壁紙、家庭式プラネタリウムまで一から揃えてね」
千夏「え!?一から!?」
「うん」
ハ「へー、それは凄い」
千夏「でも、なんでわたしたちに見せてくれたの?」
「…わたし、この部屋作った時はただ単純に自分だけが知ってる秘密基地みたいな感覚だったの。
でも、お母さんが死んじゃってからは静かだし、絨毯もふかふかだし、星は綺麗だから、引きこもる場所になっちゃって…
なんていうか、とても落ち着ける場所なの。
そのまま泣きつかれてここで寝ちゃった事だってよくあった。
でも、それじゃあ逃げてるようで嫌だったの。
お母さんが死んじゃったっていう事実を受け止められずにこの場所に引きこもってるのは、お母さんも望んでないはずだって思って…
ちゃんと前を向いて進まなきゃいけないって…
だから、それからは一度もこの部屋に入ってなかった。
ハルタと千夏に今日この部屋を見せたのは自分の過去を話したかったから。
一人で抱えるのは辛い。
ハルタと千夏に支えてほしい。
わたしは強い強いってよく言われるけど、そんなことない。
本当はすごく弱いの。
わたしは、ハルタと千夏が大好きだし、誰よりも信用してる。
だから、隠し事はしたくなくてこの部屋も見せたし、過去も弱さも話したの。
こんな重いこと急に話してごめんね?」
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雪凛 - ののさん» うおぉ!ですよね!ハルタが見れないぃ…。あんな美少年が見れないなんて…。うぅ(ぅω;`)です。 そして、面白いという言葉…光栄です!これからも頑張ります! (2016年4月6日 21時) (レス) id: ca0edcb47b (このIDを非表示/違反報告)
のの - 雪凛 さん» 私もハルチカ終わってとても悲しいです…。あと、小説も面白いです! (2016年4月6日 21時) (レス) id: dd3ac278ec (このIDを非表示/違反報告)
雪凛 - fruitさん» マジですかああ!!!五万円以上…難しいですね…。そうですねぇ。成績トップですから!私も一位取ってみたいです。 (2016年4月5日 13時) (レス) id: ca0edcb47b (このIDを非表示/違反報告)
fruit - 続けてすいませんm(*- -*)m夢主ちゃんはすごいですね!もう真相がわかったなんて・・・こんなに頭が良くなりたいです(o´_`o)楽しませてもらってます!頑張ってください! (2016年4月4日 18時) (レス) id: 1c29b9fd37 (このIDを非表示/違反報告)
fruit - 今日ですね!YAMAHAに行ったらですね!ハルタとチカの看板(?)があったんです!!ハルチカグッズが当たる!!って書いてあったんですけど5万円以上購入につきって書いてあったので諦めましたwでも、それ見つけた瞬間おぉぉ!ってなりました(〃ノ∀`〃) (2016年4月4日 14時) (レス) id: 1c29b9fd37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪凛 | 作成日時:2016年3月17日 1時