証明 ページ13
「侑さん」
「アラン君！」
「おう」
「白布！ カバー！」
「牛島さん！」
「オーライ」
ボールが床に落ちる音とチームメイトを呼ぶ声。それからシューズの擦れる音。
あー、疲れた。さっきは3セット目もいけるとか言ったけどやっぱ足が鈍りみたいに重くなってきた。
向かってくるボールをカットしては弧を描いて上がっていくボールを見つめる。落ちていく所には侑さんがいて、ボールがまた上がっていく。上がった先にはスパイカーがいて、さらに先にはワカがいる白鳥沢のコート。
これが3セット目とか認めたくない。この後休憩はさんでまた試合とか考えたくもない。あと何試合やるんだろうとかもっと考えたくない。
そしてこの試合に負けたくもない。
身体のスピードに思考が追いついてるのがわかる。相手スパイカーの手元もよく見える。調子がいい。
得点板を見てる余裕がないからわからないけど多分もうデュースに入ってる。
「吐きそう」
「コートでは吐かないでね」
「わかってますよ、角名さん」
何をそんなに涼しい顔してんだ。知ってるんだからな。角名さんが２セット目で点数が開いた時ちょいちょい手を抜いてたの。僕は外から見てたんだから。
長めの笛の音が響く。試合終了の合図。
最後にボールが落ちたのは向こうのコートだから勝ったのだと理解する。
白鳥沢相手にフルセットでは出てないし、ワカのスパイクを全て綺麗にあげられたわけでもない。ましてや練習試合のたかが一勝。
あぁ、でも嬉しい。
「やっとか」
笛の音とともにポロリと本音が溢れる。
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蓮夜 - 面白かったです。主人公が凄くかっこいいし、兄のことをにぃといってるギャップが良すぎました。お疲れ様でした！ (5月14日 23時) (
レス) @page48 id: 574d664119 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - 今一番楽しみにしてる小説です(T . T)これからも応援してます〜！ (2020年5月2日 11時) (レス) id: 008e34b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
ogofumi(プロフ) - 続編おめでとうございます！めっちゃ好きです。これからも応援してます。更新頑張ってください！ (2020年4月30日 21時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りろ | 作成日時：2020年4月30日 21時
