赤信号 ページ6
そ「!?」
驚きと焦りで全身から冷や汗が出る
やっぱりバレて....!?
A『そこの机の上にあるマイクとか画面に表示されてるソフトとかってそうですよね?ニコニコ動画も開かれてますし….。あれ、違いましたか?』
小首を傾げてスケッチブックを見せてきたAちゃんに俺は少しだけ安心した
良かった....俺がそらるだってことは知らないみたいだな….
そ「ああうん、まあね」
A『やはりそうでしたか!私もよくニコニコ動画を利用するんですよ!特に最近は歌い手さんの曲と声が大好きで....!いつも聞いてるんです!』
嬉しそうにスケッチブックをブンブン上下に振るAちゃん
この子は本当に音楽が好きなんだな
思わずその様子に笑みが零れる
そ「同じ歌い手として俺も嬉しいよ。これからも色んな曲を聞いてね」
A『はい!勿論です!』
笑顔で返すAちゃんを微笑ましく思いながら、一方で別の自分が冷静に分析していた
一瞬で瞬時に状況判断する能力と的確な気配り
コミュニケーションの一貫だとして、スケッチブックの会話でも身振り手振りで感情表現が豊かだ
他の人と何一つ変わらないのだと、何も不自由など無いのだと彼女自身が証明しているようである
そ「君はいい子だ....」
熱のことをすっかり忘れていた俺は、そこでまた意識を失った
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作者名:ハルタネ | 作成日時:2017年6月23日 21時