Honey Citrus ３

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仕事面だって、



調子よく「１位取りましょう！」なんて言っておいて


私の仕事まで手伝って貰っちゃうこともしばしば。









それに、





立花さんと北山さんが話してる声が聞こえてきて

固まっちゃった時も、




会食へ行ってしまった北山さんを想って一人でいた時も、






…毎回藤ヶ谷さんが隣にいて


励ますような言葉を掛けてくれた。









「……っ、」







藤ヶ谷さんの声聞いてすぐに玄関まで来たくせに、


ドアノブを握る手が震える。








私、こんなに甘えてばっかでいいの…？









自分の不甲斐なさに


胸がギュ…って苦しくなったけど









「…A、いるなら開けて欲しい。」








トン、ってドアに手を当てる音。







１枚の重い扉を挟んで


すぐそこに藤ヶ谷さんがいるんだ…って分かった。








「……っ…、」







ホントに情けないと思うけど、



勝手に傷付いた私の心には



藤ヶ谷さんの

低くて滑らかな声が、苦しいほど響いて。








ドアノブをゆっくりと回して


そっとドアを開けたら









「ふじがやさ……っ…！////」







＿＿＿＿＿瞬間、



全身が爽やかな香りに包まれた。









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……この時、




私がドアを開けてなかったら






私と北山さん、そして藤ヶ谷さんの


３人の関係性は


もっと違うものになってたのでしょうか…？









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「なんで…？ 皆さんと打ち上げ、は……？」




「…そんなこと心配しなくていい、」







ぎゅ…って抱き締められて、


耳のすぐ横で藤ヶ谷さんの声。









「藤ヶ谷…さん……？//」








突然のことに混乱するべきなのに








「ごめん、もっとすぐ追い掛けるべきだった…」




「……っ、//」





「いっぱい泣いたんだろ、」








ごめん、って謝る藤ヶ谷さんが



ぎゅ…って強く私の身体を引き寄せる。








ふわ、って香るいつもの爽やかな匂いに


もう何も理性は機能してくれなくて。









「私……っ、北山さんに酷いこと言っちゃった……っ、」







藤ヶ谷さんの肩に頭を預けたまま


涙が勝手に零れてくのを止めれない…









「どうしよう…ふじがやさ……っ、」




「…きっと、ちょっとビックリしただけだよ、」







だから大丈夫、って。







上手く声も出せない私の背中、




まるで子供をあやすみたいに


優しくトントンと叩くの。







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