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……!?
突然のことに、思わず顔を上げたら
「……っ///」
切なそうに真っ直ぐ見つめてくる
アーモンド型の瞳と目が合った。
「えっと…っ、あの……//」
「Aの頭の中、北山でいっぱいなの知ってるけど
それ俺にしちゃダメ?」
少し上目遣いでそう聞きながら
重ねた手をぎゅ、って握ってくる…
ま、待って……っ///
突然のことに頭が上手く回らないし、
私のに重なってる、藤ヶ谷さんの細くて少しゴツゴツした指に
全神経が集中してる…
『A』っていつもみたいに呼ばれても
初めて名前で呼ばれた時みたいな恥ずかしさが勝ってて。
身体がすごく熱くて、
藤ヶ谷さんの目にロックオンされたまま
どこか頭がぼんやりして…
『……俺は、勘違いされてもいいよ?』
給湯室に二人で隠れた時の言葉がよみがえる。
…あれは、冗談だったんですよね?
それなのに、藤ヶ谷さんの目がどこか熱を帯びてて
何かを勘違いしそうになるの。
訳わかんなくて
手の温もりがたまらなく恥ずかしくて。
「あ、あの…藤ヶ谷さ……っ、///」
思わず、手を引こうとしたら
「…ごめん、」
スッと藤ヶ谷さんの手が離れて
「あ……っ、」
一気に空虚感が押し寄せた。
ずっと真っ直ぐ見つめてたのに、手を離したとき
何かにハッとして目を逸らした藤ヶ谷さん。
…ど、どうして?
突然のことの連続で
何も言えないまま固まってたら
「…よし、さっき言ってたシート
共有ファイルにしてくれる?」
「えっ…」
「22時までには終わらせれるかなー」
んー……って後ろに身体を逸らして
肩ぐるぐる回し始めて。
え、
い、今のは夢だった…?
そう思っちゃう程
何事も無かったかのように振る舞う藤ヶ谷さん。
「山本さんの席勝手に借りて大丈夫かな…」
呑気にそんなこと呟いてて。
「……藤ヶ谷さん、
今のはまた…冗談ですか……?」
震える声でその横顔に声を掛けたら
「…うん、冗談。」
いつもの優しい藤ヶ谷さんが
下向いてた私の顔を覗き込んできて。
「だから、今度北山とちゃんと話しなよ?」
私の頭にポンって手を乗せて
いつもみたいにふわ、って笑ってくれた。
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Hana.(プロフ) - ぴーちさん» ぴーちさん初めまして!1番に読んで頂いてるなんて、書いてる側として嬉しすぎます(><) どっちも派、全然アリですよ!(笑)主人公ちゃんと一緒に、ここからぜひぜひ本格的にフラフラしちゃって下さい…笑 またよろしければ、ご感想お聞かせくださいね〜♪^^* (2020年7月3日 14時) (レス) id: 0fb7ae82d8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち(プロフ) - 初めまして!コメント失礼します!もうめちゃくちゃに面白くて更新されていたら1番に読んじゃいます笑 すごく突然ですが私は藤ヶ谷さんと北山さんのどっちも派で心臓が持ちません…。 (2020年7月3日 0時) (レス) id: a35dab13d0 (このIDを非表示/違反報告)
Hana.(プロフ) - りーちゃんさん» りーちゃんさん、初コメありがとうございます!結末まで読者の皆様にドキドキハラハラ、そしてキュンキュンして頂ければと思っております^^* まだまだお話続いていきますので、今後とも見守って頂けると嬉しいです☆ ぜひまたコメントお待ちしております\(^o^)/ (2020年7月2日 23時) (レス) id: 0fb7ae82d8 (このIDを非表示/違反報告)
Hana.(プロフ) - njskpercussionさん» お久しぶりです!引き続きご愛読頂きありがとうございます☆だいぶ波乱の展開に入ってきているので、書いてて私もハラハラしております…^^; 自分に当てはめるのがこちらのサイトの醍醐味だと思います!(笑) いつも温かいお言葉ありがとうございます(><)頑張ります! (2020年7月2日 23時) (レス) id: 0fb7ae82d8 (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - 初めまして!いつも楽しく読ませて頂いてます☆ますますどうなっていくのか気になるお話でハラハラドキドキキュンキュンさせてもらってます。更新楽しみにしています。 (2020年7月2日 22時) (レス) id: 21de289748 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Hana. | 作成日時:2020年6月13日 22時