Honey Citrus ３

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「あれ、何コレ。なんか貼ってある、」



「えっ？」






急に何かに気付いて声を出した裕太に


後ろを振り返ったら







「おーつーかーれ、あんま頑張り＿＿＿



「ちょっ…ちょっと！！///」







き、北山さんの付箋貼ったままだった！！！



っていうか、読まないでよ！！(涙)






慌てて冷蔵庫の前に立ちふさがって

弟の奇行をやめさせる。






ん〜？って、何かニヤつき始める裕太。






「それ誰の、会社の人？」



「はい、回れ右。あっちいって。」







そしてもう何も喋らないで。







「姉ちゃん、もしかして好きな人でもできた？」



「ば……っ//バカ言ってないで……っ、」



「当たってる〜！まじか！」






こ、こやつ…！





言い返そうとしたのに


『好きな人』なんてワードに反応してしまった自分がいて。








「あはは、わかりやすー」





ププッて笑って


私の横から素早く冷蔵庫開けてペットボトル持ってく裕太。








「あ、あのねぇ…」



「いーじゃんいーじゃん、

　姉ちゃん仕事人間だから、俺心配してたんだよ？」



「余計なお世話なんだけど…」






姉のカッスカスな恋愛事情に踏み込む暇があったら

自分の就活もっと心配しなさいよーなんて、喉まで出かかる。







「同じ会社の人？」



「……。」



「イケメン？背高い！？」



「もう〜うるさいなぁ！」






背は高くない！！







…って、




やっぱ頭浮かぶのは北山さんなんだ……///








「…裕太、私のタブレットテレビの横に立てかけてあるから

　明日それ持って帰って、」



「あ、そうだった。」






さんきゅー、なんて呑気にしてる裕太を


何とかこの話題から離して。








「……っ、」






北山さんと


週明けどんな風に話せばいい…？





キスされた事実がどうしても邪魔して。






…担当だった頃


私どんな風に接してたかな？







自分の変わりようと、

北山さんの対応に

まだ気持ちが追い付いてない気がして。







部屋に弟がいることもあって



結局その日は北山さんとのことについて

あまり考えることができないまま眠った。







．






.







「今度はちゃんと事前に連絡寄こしてよね！」



「わーかってるって！」







次の日、




昼まで寝たらもうケロっとした様子の裕太を

ごみを捨てつつ下まで送りに来た。






じゃね〜なんて、

こちらも振り向かずに消えてって。

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