Honey Citrus

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……っていうか、




「私が北山さんと、って何言って……っ、」



思わず前のめりになりそうになった所へ






「俺が、何だって？」




「わ…！き、北山さん……」




まさかのご本人登場…





「な、何の御用でしょう……」



ちょうど話の真ん中にいた本人の登場で

ちょっと冷や汗。





なんでここに、とか

さっき渡した書類に不備あったのかな？とか考えてたら


すぐ隣に立ってた北山さんがパッて私から目逸らして





「山本さん、午後の会議の準備お願いしたいって部長呼んでたよ」


「え！ホントですか！ すぐ向かいま〜す」


「ちょっと、ゆい……っ！」





じゃあごゆっくり〜〜って、


あっという間に消えちゃった、、





じろ、


ぱち。





こっち見てる！なに！？






「…じゃあ私も戻りまーす……っ、」


「お前に話があって来たんだよ」


「わ……！」




立とうとしたら、

お盆持ってた腕をグイ、って引かれて


慌てて座り直した。




「危なかったじゃないですか〜！」



いつの間にか向かいに座ってるし。






「お前なんでトマト残してんの」


「え？ …嫌いだからです」


「この前飯行った時は食ってたじゃん」


「生のが食べれないんです！」


「ふーん。お子ちゃまだな」


「き、北山さんだってセロリ食べれないじゃないですか！」




セロリはいいんだよ、とか訳の分からないこと言ってる。




北山さんは私より２つ歳上のくせに、


仕事のこと以外は基本的に適当なんだから。






「話って何ですか… 後でデスク戻ってからじゃダメですか？」




他の部署の社員も集まる場所で北山さんといると


視線が痛いんです！！！(特に女子社員からの！！！)





しかも今日はさっきまで北山さん外回り行ってたはずで。


社内だけの日と違って、前髪上げてちゃんとスーツ着てて、


…悔しいけど、見た目だけだとちょっとカッコいい。




ほら！

あそこにいる女子集団絶対こっち見てる！！





「なにキョロキョロしてんだよ、」



「北山さん顔"だけ"は良いんですから

　こういう場での立場考えてください……」



「あ？今一言余分だったぞ」



「聞き間違いです」





この無自覚モテ男は……






「お前今日仕事終わった後時間ある？」



「え？…特に予定ないですけど……」



「じゃあ飯行くぞ」





頬杖ついて、アラサーとは思えないクリクリの目でこっち見てる。





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