9,空中散歩 ページ9
『高いよぉー怖いよぉ〜』
「飛ばすからちゃんと掴んでおけよ」
『まだ飛ばすの?!』
吸血鬼の羽を大きく広げ、空高くへ舞い上がった私と吸血鬼の男、元よりジャージの男
高層ビルよりも高く空を飛んでいる為
動くようになった腕とジャージの男の右手だけではあまりにも頼りなく怖い
『どれぐらいで吸血鬼さんの家に着くの?』
「…吸血鬼さんって……お前が暴れなかったら5分で着くよ」
『暴れないよ』
「落ちんのは嫌だもんな?」
『誰だってそうだよ』
「落とさねぇから安心しろよ、吸血鬼様の力は人間の比じゃねぇからよ」
『ふーん』
「興味持てよ」
『…家、大きい?』
「家っつーか屋敷だな」
『じゃあ大きいんだ』
「お前が居た集落ぐらいの広さの庭が3つある」
『3つ?…なんで私が居た村の広さを貴方が知ってるの?初めて会うはずなのに』
「…どうでもいいだろ、そんなこと」
『……それもそうだね』
静かで涼しい夜の空気が流れる
ネオンの夜景を真上から見る経験なんて当たり前に今までなかったから、眩しいはずなのに綺麗でありながらどこか冷たいネオンの夜景に目を奪われた
「…そんなに綺麗か?」
『うん、綺麗』
「でもあれ、全部残業の光だぜ?」
『そういう事言わないでよ…』
「……見たかったら何時でも見させてやるよ」
『…ありがとう、優しいね』
吸血鬼の男は返事をしなかった
「もう着くぞー」
『えっ、もしかしてあの家?大きいとかのレベルじゃないんだけど…』
「お前も今日からあそこに住むんだよ」
『国際美術館じゃん』
屋敷のような美術館のような場所の庭に吸血鬼の男は着地した
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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ!一目惚れ!?めちゃくちゃ嬉しいです〜!ありがとうございます〜!頑張ります! (12月2日 13時) (レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました!!大好きです!これからのお話楽しみにしております! (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななか | 作成日時:2023年11月30日 1時