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17,クッキー ページ17

必死になって走り入った部屋は少女の部屋ではなく、書庫だった



『そっくりな女性以前に私は100億で買われた少女なわけで、衣食住すべて提供されている文句はない、


なんて、真面目な事を言っても私はまだ16歳、好奇心には勝てない』



私にそっくりな顔をした女性。2階にある書庫で色んなことを調べようと思い書庫に来たのだ



『取りあえず、ドッペルゲンガーとかの、怪奇現象の棚を探そうかな』



こんなに広くお洒落な書庫に怪奇現象の乗っている本がある様には思えなかった


しばらく探していると、



『あった』



それらしき棚の前で立ち止まった


棚には都市伝説や、怪奇現象などの本が棚いっぱいに収められていた



『こういう本も読むのかな、葛葉さん』



お目当てのドッペルゲンガーについて書かれた本をいくつか取って


書庫の中に一人分の机と椅子が二セット置いてあったので、片方を勝手に使わせてもらう事にした


カーテンは開かれており、月明かりが書庫に微かに入ってくるので、電気を付けなくても、微かに明るい



四冊目の本を閉じるあたりで、目がしょぼしょぼし始めた。



『眠いなぁ』



図書室の様に広い書庫、光源は月明かりだけ。



1時間程寝てしまおう


そう思った



アラームのない場所で一時間をどう計るのか、そんな考えができる思考回路は睡魔に吞まれてしまった




結局、太陽の光で目を覚ました


太陽の光と言っても昇り始めたばかりの一番明るい太陽だった


身体を机に突っ伏して寝ていたからだろう、体のあちらこちらに痛みが生じる



『最悪だ、寝てた』



身体を伸ばしていると、ふと机に目が止まった


そこには大量の本の山と数枚のクッキー



『誰が置いたんだろう』



高級感の溢れる小皿を手に取り、首を傾げた



『手紙だ』



クッキーの置かれた小皿の下に手紙が置いてあった



【おつかれー、お前にやるよ】



と手紙に書いてあった



『葛葉さんだ』



イメージ道理のバランスの取れていない字で書かれていた


クッキーは一目見た時は市販品の物かなとも思ったけど、少し形の歪んだ物が有ったり、所々焦げていたりと言った様子だった



『手作り?』



テキパキと仕事をこなすお手伝いさんが作ったようには思えなくて、葛葉さんが作ったのかな、なんて想像が頭をよぎる


ボウルを片手に泡だて器を持っている姿を想像して笑みがこぼれた


書庫には笑顔で本を手に取る少女とそれを陰から眺める吸血鬼の姿があった

18,庭→←16,見てはいけないもの



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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ!一目惚れ!?めちゃくちゃ嬉しいです〜!ありがとうございます〜!頑張ります! (12月2日 13時) (レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました!!大好きです!これからのお話楽しみにしております! (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななか | 作成日時:2023年11月30日 1時

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