14,老人 ページ14
『廊下長すぎません?』
「そうか?実家よりは全然短いんだけどな」
私の感覚は普通ではないが、この男は私以上に普通ではないらしい
『…聞かなきゃよかった』
「あ?」
『別に』
「今更だけどさ、お前敬語使えるのな?」
『村の人達の中に唯一、私に優しくしてくれたお爺さんが居たんですよ
そのお爺さんが一般教養を身に着けさせてくれたんですよ』
「へー、生きてんの?そいつ」
『多分死んでると思います」
「…多分?」
『私が過ごしていた場所が場所だったので、確認は出来ませんでした。
ただ、毎日の様に通っていた人がパタリと来なくなるなんて、誰かに何かを言われたか、死んだかのどちらかなんじゃないんですかね。』
「その爺さんの生死だとかの諸々の確認させようか?斎藤に」
自分で確認しに行くんじゃないんだ…
『お願いできますか?』
「ん、俺から斎藤に上手く伝えとくわ」
老い先短い老人だったため、大体の結末が予想できる為
葛葉さんが言う確認は私にとって、答え合わせに近い感覚だった
「で!ここが俺の部屋な」
私の部屋の隣が葛葉さんのお部屋らしい
深みのある赤と黒を基調とした扉は高級感があり、そんな扉から圧を感じ少し怖気づいてしまった
「なんかあったか?」
吸血鬼の男は重圧感のある扉の前を通り過ぎ、付いてこない私に気付くとこちらを振り返り言葉を投げた
『…なんも』
「なら早く来いよ」
『分かってるよ!』
少女は吸血鬼の元へ足を運び、吸血鬼の隣に並んだ
吸血鬼の男は少女の歩幅に合わせ、いつもより遅く歩く姿を背後から見た鬼は口元を緩めた
「成長しましたね、お二方」
________
何とかクリスマスに間に合いました
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ななか(プロフ) - 碧葉さん» わぁ!一目惚れ!?めちゃくちゃ嬉しいです〜!ありがとうございます〜!頑張ります! (12月2日 13時) (レス) id: 91e5f72c7d (このIDを非表示/違反報告)
碧葉(プロフ) - もう…一目惚れしました!!大好きです!これからのお話楽しみにしております! (12月2日 9時) (レス) @page7 id: 9218f5d455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななか | 作成日時:2023年11月30日 1時