六龍 Ⅲ 【ars】 (ページ29)

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【 127 】アクションページ29

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嘘だ。

…そんな訳ない。

ス「残念だけど。嘘じゃないよ」

「なんで…どうして！」

ス「おっ、まだそんな大声出す気力あるんだ？」

「茶化さないで」

ス「…どうしてって…そりゃ、命令されたら誰でも殺す殺人機だったんだから仕方ないデショ？」

目の前でそうふざけるスカイに腹が立って殴ろうとするけど体が動かない

ス「…そうやって信じようとしないけどさぁ…本当は薄々分かってたんじゃないの？」

「違う」

ス「本当に？」

「だって…」

ス「あの人らに言われなくてもちょっと、どこかで会ったことあるかなーって感じなかった？」

「……。」

確かに懐かしさはあった。
どこかで会った事がある気もした。

けどそのあった場所があそこだなんて思いたくない。

「…ねぇスカイ」

ス「ん？」

「私を出してよ」

ス「…それさ、敵の俺に言う？」

「スカイって六龍の誰かと繋がってそうだけど」

ス「へぇ、どうして？」

「勘。」

ス「あははっ！いいねぇ、シンプル！
……でもねぇ、"向こう"の誰かがアクションかけてきたら、ね？」

「…ここの場所が分かるか、スカイの存在に気づけばって事？」

ス「ピンポーン」

…なんかいちいちムカつく

ス「ま、俺の存在は照が行った事によって分かると思うんだけどね～」

「…そういえば、照ちゃんの正体がバレたって言ってたけど、照ちゃんはどうなったの？」

ス「さ？とりあえず照が気絶してる事はわかってる」

気絶…

さすがにもう自分一人でここから脱出するような気力はない。

助けて欲しい反面、

…まだ整理がついてないから会いたくない。

ス「…A」

「なに？」

ス「アクション来たぞ」

「っ！」

ス「…ゆっくり休んどけ。明日走れるように」

「…ちょっと、無茶言わないでよ」

ス「頑張れって笑」

こんな状況でよくそんな無邪気な笑顔を出せるな…

扉の向こうへ消えたスカイの事を信じてもいいのか少し不安だけれど、
今この暗闇で唯一の光はスカイだけだ。

…明日、走れるのかな。