【 119 】変な人 ページ21
？ side
初日はひたすら拷問…なのかな。
最初に座らせられた電気椅子によって手足の感覚が麻痺して。
まだ感覚が戻らないうちに天井から降ろされたロープで手首を縛られて立たされて、
そこからは照ちゃんがムチを使いながらひたすら(笑いながら)殴ってきて。
意識が飛んだなーとか思って目がさめるとベッドの横に腰を下ろしているスカイと目があって。
「…スカイってそんな目だったんですね」
ス「あぁ…さっきまでサングラスしてたしな」
「意外とイケメン」
ス「そりゃどーも」
「…どれくらい寝てました？」
ス「あの女が殴るのやめてから9時間くらいかな」
「無理矢理起こしたりしないんですね」
ス「特に絞り出せそうにもないって上が判断したんだろ」
「…へぇ。」
ス「それより。髪切られたのは覚えてるか？」
「…あぁ、なんと…なくは」
ス「髪。綺麗に揃えてやるから座れるか？」
「たぶん…」
スカイに少し補助してもらいながらゆっくり起き上がると思っていたよりも体がボロボロだ
痛い……
ス「これ、ご飯。切ってる間に食っとけ」
「美味しいですか？…あ、毒入ってません？」
ス「さぁ。大丈夫だろ」
「大丈夫ですか。じゃ、いただきまーす」
ス「おっ、おいおいおい…こらストップ」
「え？」
ス「なんで食べるんだよ」
「いやいやいや。大丈夫って言ったから」
ス「一応俺敵な？」
「……あ、そういえば」
ス「はぁ…しっかりしてそうで変な奴だな」
「スカイも相当変人だと思いますけど」
ス「…とりあえず、そのスープ以外は食べていいぞ」
「…了解です」
・
・
「……で、3日目は特に何もなく、次の日である今日。また目隠しされて連れてこられたと思ったらここの前でした」
智「…スカイ。」
「私のお世話係の人だったんですけど、敵対心みたいなのが全く感じられなくて。
…むしろ『女の子なのに髪切られて可哀想に』とか、『傷は大丈夫か？』みたいな心配してくれてる事ばかりで。…凄く変な人でした」
翔「ともかく、変なこと吹き込まれたりされたりはしてないんだな？」
「あー、それははい。大丈夫です」
雅「そっか…でも、本当無事で良かった……」
翔「いや、身体中傷だらけだけどな」
「でも死にかけ、とかでもないですし。…ちょっと部屋で寝てきてもいいですか？」
潤「うん。ゆっくり休んで」
和「特に任務があるわけでもないしね」
「すみません」
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作者名：ハルvolleyball | 作成日時：2018年6月6日 13時
