定家葛5 (ページ20)

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100輪目ページ20

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あれから4週間が経ち現在に至る。

私は峰島くんにキスされた日から島崎さんに合わせる顔がなく避け続けた結果、彼は私の前に現れなくなった。

自分がこうなるように動いてしまったんだ。

自業自得だ。

それでも。

「私は貴方じゃなくて彼が好きなんです」

「でも捨てられましたよ」

「捨てられたんじゃない、私がそうなるような行動をしたんです」

「なら気持ちを切り替えて新しい恋を始めましょう！」

「無理です」

私の言葉に峰島くんは固まる。

「貴方と恋仲になることは絶対ないです」

「分からないな。なんでそんなこと言うんですか？僕はあんな男よりもAさんのことを愛してます。絶対離れませんし捨てません」

「だからなんですか」

「え、だから僕は___」

「貴方も同じですね」

頭の上にクエッションマークが浮かんでいるような表情をする峰島くん。

「自分の欲を満たすためなら誰が傷つこうが構わない。欲のために自分を正当化させ周りを意のままに操ろうとする。そういうことする人、1番嫌いです」

そう言いきると固まって動かない峰島くんの横をすり抜け歩き出す。

この発言が自分の首を絞めることになるなど知らずに。