定家葛 (ページ5)

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5輪目ページ5

「何故そう思うんですか？」

一瞬崩れたものの直ぐににこやかな表情に戻る。

「勘です」

ニコッと微笑む彼女。

「勘、ですか」

「気に触ってしまったのでしたら謝ります。すみませんでした。でも、反応からしてそれっぽい能力はお持ちなのでは？」

なるほど。

「貴女って人は本当に面白い人ですね」

「あら、もしかして外れですか？」

「そうですね」

なぁんだっと少し残念そうに言う彼女に名前を聞く。

「宜しければお名前お伺いしても？」

「あ、はい。花沢です。花沢Aと言います」

花沢A………。

どこかで聞いたことがあるような…。

「どうかされましたか？」

「いえ、私は島崎亮です」

仲良くしてください、島崎さんっと言って手を差し出すA。

その手を優しく握る。

「こちらこそ」

退屈しなくて済みそうですね。

あの少年、輝気…でしたっけ？

楽しみですね。