蒼剣【創作】5 (ページ37)

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「思ったんですけど、リヴァが紅茶飲んで男になって僕とキスするってのはないんですか？」
「いいけど、面白くないわ…｣
飲みました、飲まされました。

「わーい、シルヴァより背が高い～」
「屈んで！下さい！」
クドさんは部屋から出ました「なんの拷問だよ！」って言ってました。
「はいはい、僕の可愛い人」
「面白がってるでしょ！？」
暫く見つめあって
「じゃあ、目を閉じて」
目を閉じる…
首筋に鋭い痛み。
「痛っ！？！」
「シルヴァは本当に騙されやすいわね～！子供作る時にキスなんかしたら戻った時気持ち悪いじゃない～」
「だ、騙したんですかぁ！？」
体は元に戻っている。
「まぁ結果戻ったんだから良しとして？」
「また首ですかぁ…これ隠すの大変なんですよー！」
「ふふっ、可愛い人ね」
「もう！リヴァー！！！」

後日…。

昼下がりの庭園で薔薇を眺めながら飲む紅茶は何処か心に刺さるような気がして。
「それで、話って…？」
リヴァは自分を呼び出したシルヴァに視線を向けず飲んでいる紅茶に視線を落としていた。
「なんて言えばいいんでしょうか…」
シルヴァは困った様に笑うと少しの間、空を見る。
「僕、昨日東魔王継承したんです…それで3年はアヴァロンにいなくちゃ行けなくて…」
3年、王として定着するまでの期間とアヴァロンは理想郷と言えど治安が悪い。
「貴方がそうしたいなら…そうすればいいわ」
冷たく言い放つこんなに寂しいのはいつ以来だろうか…皆離れていく。
「じゃあ、3年後…またここで」
シルヴァはいつもの笑顔、いつもの声でそう告げた。