ノロイ ページ8
ルカの城から塔までかなり かかるらしい
カシュが小型船を持っているから 貰ってこいとイグニスが助言してくれたが
借りてこいならまだしも貰ってこい…とは
「カシュ、ちょっといい？」
廊下で歩いていたカシュを捕まえて
「はい、何ですか？」
「飛行船…貸して欲しいの」
「いいですよ！むしろあげます！！」
なんか貰った…え、こういうこと？
「あ、ありがとう…でも使い終わったら返すよ…？」
「いえいえ！私沢山作れるので持っていってください！」
作れる！？アレを！？
指を指したのは浮かんでいる
小型船…とは言いづらい感じの大きい船…
この世界ではノアの方舟〜…なんて呼ばれていたりするらしい
綺麗な翡翠色だ
「自動運転なので座標と高度、目的地だけ入れてくれれば大丈夫ですよ！」
と、いう訳で飛行船に乗船…
「凄い…船が空飛んでる〜」
「揺れもしないな…海の船とはまた違うのか…？」
んーっと背伸びをして
この調子だと早く着くだろうなぁと思いながら
少し仮眠を取ることにした
「後、どのくらいかな」
少女は待ち遠しかった
大好きなチョコのケーキを二つ用意して
大好きな世界の本を一つ 準備して
大好きな蒼い剣を用意して
もうすぐで彼女がこの場所に来る
2人でお話するんだ〜と笑顔で
「着いたぞ」
アレフが私を起こしに来た
「少し、おかしいんだが…あの塔の入口は何処だ？」
「何言ってるの？入口がないなんて…そんなーー」
いや、無いね、無いわ…ごめん、疑って
取り敢えず船から降りて
「ねぇ、どうする？引き返す？」
「ここまで来て戻れんだろ…」
まぁ、そうだよね…
壁に誰かが触れた跡があった壁をなぞって見る
何かがガチャっと音を立てて
壁を体がすり抜ける
慌ててアレフがリヴァの腕を掴む
「っぐ！」
床に倒れたアレフが頭を打った
その上に私が座っている
塔の中はあかり一つ無いが明るかった
何も言わずアレフは私を持ち上げて立ち上がる
「変な場所だな 取り敢えず逸れないようにしよう｣
「頭痛くないの？すごい音したけど」
「痛いに決まってるだろ…」
ですよねー…
「でも、不思議…見覚えがあるの」
辺りをキョロキョロ見渡す
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作者名：夢無 | 作成日時：2017年6月16日 5時
