二百三十四番星 ページ3
「貴女も聖騎士なのですか?」
何となくロータスとヘンドリクセン殿から離れると、金髪の青年が身を乗り出して話しかけてきた。
振り返るとすぐ近くに顔があって少し身構える。それに気づいた青年は、失礼、と言って一歩身を引いてくれた。
『まぁ、一応は…。
貴方はリオネスの御方では無いようですね』
「私は
名前を伺っても?」
にこりと柔らかく笑うアーサー殿に、少しだけ気持ちが和らいだ。このような青年までもが戦いに参加しているのか…。
『私はAと申します。
アーサー殿は王だったのですね…失礼な口の利き方をして申し訳ありませんでした』
お辞儀をすると、頭を上げてください!と手を振ったアーサー王殿。
こうしてみるとまだ青年だが、立派な王様なのだ。
アーサー「そんな滅相もない!王とはいえ、まだ一人では何も出来ないひよっこです…呼び捨てで構いません。
A殿の方が年上でしょうし、色々とお話してみたい」
『では、親しみを込めてアーサーと呼ばせていただく。私の事もAで良い』
アーサーは心が強い。新王という名は飾りでは無いようだな。後ろの魔術師はその倍近く強いみたいだが。
ロータス「アーサー王、あんまりこの子をたぶらかさないでくださいますか?
Aもホイホイ着いてっちゃ駄目」
『別にたぶらかされてなどいない』
グイッと私の肩を引くロータスの顔面を押し返す。そんな様子を見て慌てるアーサー。
ヘンディ「一刻も早くこの場から立ち去れ。
ドレファスなら、マーリンの魔術研究館に居るはずだ」
ロータス「おっ、流石はヘンドリクセン聖騎士長サマ。ボクの聞きたかったことが分かるなんて」
ヘンディ「早く行け」
冷たいなぁ、と肩を竦めるロータス。私は渋々それについていく。
ヘンドリクセン、此奴は危険だ。何だか普通の人間とは違う気配が蠢いている。
『アーサー』
アーサー「どうしたの?」
『気をつけろよ。また会おう』
アーサー「勿論!
Aも、無理はしないでね」
『鳴呼』
アーサーとアイコンタクトをとって、互いに背中を向けた。
ロータス「全く…。
口説いてるも同然じゃん。ハニトラなんてボク許さないよ?」
『なんだそれ』
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ミルクレープ(プロフ) - 天霧さん» ありがとうございます!受験が近いので低浮上気味ですが、少しずつ更新して行けるように頑張ります!! (2021年12月29日 12時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とても面白かったです。続きがとても気になります。更新待ってます! (2021年12月26日 8時) (レス) @page38 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - こはねさん» ロータスぅぅ!!しかしながら、お話がもう少し進めば再登場します!どんな形なのかはまだ秘密ですが…🤫 推しでしたか!嬉しいです、ありがとうございます☺️ (2021年11月19日 17時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
こはね - ロータスッッ!!私の推しがッッ!!!、 (2021年11月18日 21時) (レス) @page29 id: b4a9ddf842 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - 夢さん» ありがとうございます!嬉しいです✨ 更新頑張ります! (2021年11月15日 14時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクレープ | 作成日時:2021年9月25日 17時