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「うん。ごめんね?絶対埋め合わせする...」
クリスマス当日。
実家に帰ってきて安心し、日頃の疲れが出たのか体を壊してしまった。
ずーっと半端に微熱が続いていて、熱が上がったと思い病院に行けばインフルエンザだって。
当日に、最悪。
『本当に大丈夫?行こうか?』
「ううん。大丈夫。お父さんもお母さんも居るし。なにより、風磨に移ったら最悪。」
『そう?まぁ、またクリスマスはやり直せばいいし、しっかり休んでね?』
「うん。ありがとう。」
誕生日は遅れたからって、クリスマスは絶対当日にやろうって張り切ってたのに。
「あーあ。菊池先輩が可哀想。」
「うるさいなぁ。移すよ?」
移るって言ってんのに帰らないのは、勝利。
お父さんもお母さんも仕事で、唯一家に居る姉には、甥っ子に移るからって近寄らせてもくれない。
だから、ヘルプで勝利が呼ばれたんだけど。
「せっかくのクリスマスなのにね〜。」
「ほんとうるさい。」
「しんどいんでしょ?寝ときなよ。」
「うん。でも後1人、電話しないと。」
ハテナを頭に浮かべる勝利を他所に、私は光る画面に頭をズキズキと痛ませながら操作した。
「はい。もしもし。」
「あ、健人先輩。おはようございます。」
名前を聞いて驚く勝利を片目に、私は用件だけを伝えた。
『それ、俺でいいの?』
「はい。健人先輩が珍しくクリスマスに予定空いてて良かったです。」
『...風磨から聞いたな?(笑)』
「はい(笑)。とにかく、よろしくお願いします。」
『分かった。ありがとう。』
電話を切った後、勝利からの色々な質問責めがあったけど、答える元気のない私はそのまま眠りについた。
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作者名:はる | 作成日時:2018年3月3日 19時