ノンフィクション。Fuma.K 2

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「ねぇ、いつからここはアンタの家なの？」

「え？いいじゃん俺くらいしか来る人いないっしょ？」

「返す言葉がないのが1番悔しいわ。」

「はい、俺の勝ち〜。」









数日前から住み着いてる。ただの 性 欲 魔 が。

もう面倒だから流されてるけど、どうせ私のことを都合がいい時に抱かせてくれる女とでも思ってるんでしょ。






あわよくば セ ッ ク ス したいだけ。

私なら抱かせてくれると思ってるんだろうし、私なら捨てても傷付かない。

飽きたら姿を消して、秘密にして、なかった事にするんでしょ。








だから、期待もしない。








この前何気なく見ていたテレビ番組で、"好きになったら駄目と思った時点でもうそれは好き" だなんて言っていて、なんだか負けた気分になった。




それと同時に、もういいやとも思った。









私、アイツの事好きらしい。

否定もしないし、この気持ちから逃げようとも思わない。

好きなんだもん。仕方ない。

いつからかなんて分からないけど、これはきっと恋なんだと思う。



あー、もう。

聡の事があってから暫く恋愛なんてしないと思ってたのに。

でもこのままこの気持ちを伝えたら、きっとそれはただの セ フ レ になってしまうでしょ？









それは嫌なの。

他の女と同じポジションなんて嫌だ。

あれ？私こんなにも欲深い人間だったっけ？

あー、これはきっとアイツのせいだ。

アイツに惑わされて、 洗 脳 されて。こうなった。







あんなにも嫌いだったのに、軽蔑していたのに。

なんでこんな厄介な感情が湧き出て来るのかな。



健人先輩にも、勝利にも言われたじゃない。

"アイツはやめとけ" って。









どうして毎回そういう人を好きになるんだろう。









「Aちゃん？何難しい顔してるの？」

「なんでもない。」









コイツが作ってくれたカレー。

正直あの日勝利と食べたカレーより美味しい。







辛い。しんどい。言ってしまいたい。

美味しい とか 料理上手いね みたいに、 好き って。

もちろん、前者すら言えないのだけれど。









だからまた私は、可愛げのない返事をする。







そもそも、可愛いってなに？

ピンクの服を着ること？家事が出来ること？性格？顔？









あーもう、分かんない。









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