五条悟はパパになる【呪術廻戦】

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｢おい、さとりゅ、おきろ｣


「いつまでねてりゅんだ！！おきろ！」



「んぅ、あともう少し…」




洸の朝は早い




否、彼はまだ小さい子供なのにも関わらず、眠りが浅い




これは、寝ているようで、寝ていない




夢の中は、ずっと物語が続く




現実とは違う、少し変わった世界




頭の中で誰かの声が響く





【早く目覚めろ】と





体が熱くなって、血が巡る




目覚めは毎日最悪だった。




だから少しでもその気持ちを紛らわすために五条を起こす





なんだかんだ父親が好きなのだ






「おい、おきろ」




なかなか目覚めない五条にしつこく起こし続ける洸





痺れを切らして毎回五条は起きる





「おっはよーう！僕の愛しのエンジェル！！」



「ちょ、くっちゅくな！！」




五条に抱きしめられれば、今までの体のこわばりが取れる



息が楽になって





視界が明るくなる






やはり、4歳には怖いのだ





飲み込まれそうな深い闇が自分へと近づいてることを知っている




普通の子供とは違う、特別な自分を受け入れられない。





寝るのは怖い



1人も怖い




いつか魔物に食われてしまうのでは無いのかと、




でも、パパが助けてくれる





五条が自分を命よりも大切に思ってくれていることを知っている。





「どうした？元気ない？」




「いつもみたいに殴ってこないからパパ心配」




殴られてないから心配というのは少しどうかと思うが、しっかりとその瞳は自分の息子である洸を捉えている




「べつに、なんもないっ」



「そっか、ならよかった」




酷く安心する顔をする



多分、息子の前だけだろう、五条悟は人間だと示せる態度を見せるのは




「ぱぁぱぁ！！！」



「おはっ！」




「星！！！今日も可愛いなぁ！！」



「ぱぁぱも、かっこいぃよ？」



自分のもう1人の片割れ






真っ白い髪に赤い瞳




夢の中に出てくるママと瓜二つの容姿





何も知らない無垢なその表情は儚さを




4歳なんてまだまだ小さな子供



でも、彼には背負わなければならない宿命が着いていた






誰にも気づかれず




ただ、その重みは歳を重ねる毎に膨れ上がる

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