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『ねえ、ボロボロだけど大丈夫?お兄さん』

初めて彼を見たのはこの時
来ている制服はボロボロで血だらけ
馬鹿なことしてる人だなって事だけわかった

普通なら、通り過ぎてた。声をかけるなんて有り得なかった。

でも気づいたら声をかけてた。放っておけなかった。

『手当…してあげよっか』

「いいのか?嬢ちゃん」

そう言って照れくさそうに笑う顔が


『はい、体痛くて立てないんでしょ?』

手を伸ばせばぎゅっと握られるゴツゴツとした男らしい手が


「初めましてなのに悪いな」

『別に、もう少ししたら公園があるからそこで手当してあげる』


「ありがとな」


ふと、頭の上に重みを感じる。優しく髪の毛が撫でられる瞬間が


『はい。ここ座って』


『大人しくしてて』


「嬢ちゃん、本当に小学生か?」


『ランドセル背負ってるんだから当たり前でしょ』


「にしては随分と大人びてんなー」


感心したように最近の子はすげえななんておじさんみたいな所が

ランドセルの中から親が持たせてくれてる救急セットを取り出す


ガーゼ、絆創膏、消毒液にテープ。私は今まで絆創膏くらいしか使ったことない。
けどもしもの時があったらって持たせてくれた

そして今日がもしもの時だった。


『痛くても、動かないでよ』

「りょうかい」


痛そうな傷跡、多分絶対染みる。


案の定消毒液を傷跡に付ければ痛そうにする。
でも、私が動くなって言ったから力入れて踏ん張ってる姿が


『お兄さん馬鹿だね』


「直球だなあ」


なんでヘラヘラ笑う


「男は譲れない物があんだよ」


『なにそれ』


ドヤ顔で言うお兄さんに少し笑えてくる


「やっと笑ったな」


「俺とあってからずっと笑わなかったからなんか嬉しいわ」


私と会ってからずっとケラケラ笑ってるお兄さんに言われる


『変な人』


「そうか、変な人か」


でも、初めてあっただけなのに、とても惹かれる人


太陽みたいな貴方が



「俺は変な人って名前じゃないからな」

よくわかんない、掴めない人が

『うん。そんなの知ってるけど』


「俺、佐野真一郎。これも何かの縁だ。」

「手当してくれてありがとな。嬢ちゃん」


ニカッと笑う


『神原 A』

『私も嬢ちゃんって名前じゃないよ』


「そうか、Aか」


「よろしくな!」


初めて貴方と出会った全てが








【忘れられないほどにーー】

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キャンディー(プロフ) - 綺羅さん» 私も真一郎推しなので、この作品を作っちゃいました笑笑 (2021年11月24日 21時) (レス) id: 2c0233fc7b (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 真一郎推しからしたら最高すぎる!!!! (2021年11月21日 12時) (レス) @page28 id: 1c40c756d3 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディー(プロフ) - ご指摘ありがとうございます! (2021年8月12日 20時) (レス) id: caaf428f68 (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - 1ページ目の消毒液を付けるところ、あんのていではなく、あんのじょう(案の定)だと思います!要らぬ指摘だったら一々細かくてすみません…。 (2021年8月12日 19時) (レス) id: 44f2d9f658 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤマタノ | 作成日時:2021年8月11日 21時

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