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ゼウスは呆れた顔で言う
「えー、撃つの?」
シルヴァは殺意など見せない笑顔で笑う
「はい、撃ちます」
呆れた顔のまま
「それは…困ったねぇ」
ゼウスから放たれる殺気に
シルヴァは後ろへ飛ぶ
「…っ!?」
後ろに回避したシルヴァにルクスが駆け寄る
「どうしたの!?シルヴァ!」
「なんでしょう…今、寒気が…」
ゼウスはケタケタ笑う
「どうしたの?殺らないのー?」
恐怖で足が震える
「…恐怖よりも…」
楽しいのだ何故か顔が綻んでしまう
ゼウスに向かって弾丸を撃つのが楽しい
「何故でしょう、凄く楽しいんです!」
ゼウスは結晶の盾で自分を守っているのか
全く余裕だ
シルヴァがゼウスの懐に入り込んで
「もらった!」
「甘いよ、甘い」
シルヴァの右腕が結晶化する
「なっ!?」
アレフが叫ぶ「シルヴァ!どうした!?」
右腕が動かない 両利きなシルヴァにはどうってことないが…手数が減るとなると…
「キツイな…」
魔法解除は…効かないか…
「鍵、鍵ねぇ…別に鍵なんてどうでもいいんだけどなぁ…叶えたい願いもないし〜で、どうするの?続ける?」
あの時みたいに 力があれば…
生憎、リヴァはいない
なんで僕は…
「無力なんだ…」
銃を持つ手は強く握ったまま
まだ戦える 両親を失った時みたいには成らない今度は僕も誰かを救える人になるんだ…
「ほらな、面白いもの…観れるじゃねぇの」
風より緑の髪、黄色い目
「あれ、クドくん…此処で邪魔する?」
大きい青い機関銃 光っている
「すまんねぇ、コイツら此処で死なせる訳には行かねぇのよ」
ゼウスは顔を手で覆って笑う
「あはははっ!!いいね!最高〜!これだから人間って大好きなんだよ」
クドはシルヴァに言う
「おい、小僧 立てるか!?」
シルヴァは立ち上がる
「勿論です!」
「そう来なくちゃな…なんせ、神に刃向かったんだからよ」
この人間は結晶化した事に怒っているのか?
疑問だ…誘拐したのはそこにいるクド君じゃないのか?
「あ、そうそう…小僧」
「シルヴァです」
「家に帰したからな、その嬢ちゃん」
「えっ!?じゃあ、戦う意味無いじゃないですか!!」
「あ、あぁ、そうだな」クドは困惑しながら
「え、でもどうやって結晶化を解いたんですか?」
「お湯…」
「お湯!?」
ゼウスは椅子に座ってパンを貪る
「戦わないの?もういいの?」
アレフは呆れたように「すまん、もういいらしい」
「って事は、門を開けたんですか!?」
「あぁ、開けた」
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作者名:夢無 | 作成日時:2016年11月7日 16時