いつだってないものねだり ページ4
××
次に案内されたのはフレッドとジョージの部屋だった。予想していた通り悪戯にしか使えなさそうな物がたくさんある。「フレッドとジョージの部屋はしょっちゅう爆発するんだ」とロンは嫌そうな顔して言った。
「にゃあ……」
トランクの上に置かれたゲージからミルクが鳴いていた。急な環境変化に怖がっているのだろう。何より、とても人見知りなのだ。シェリーはゲージからミルクを抱き上げると、安心させるように頭を撫でた。
「その猫、本当にシェリーに似てるよな」
「そう？」
「やっぱペットは飼い主に似るってのはマジだよな。スキャバーズとかロンそっくりだし」
「そうかなぁ……」
ロンが微妙そうな顔すると、その足元をすたすたとスキャバーズが走って行った。シェリーはこの鼠がなんだかあまり……好きになれなかった。
シェリーのその、好きになれない、という感情には何かしらの理由があることをシェリーは自分で理解している。第一印象からそう感じていたクィレルがヴォルデモートだったように。だから、スキャーバーズにもきっと何かあるんだわ、とシェリーが走る鼠を追い掛けようとしたときフレッドとジョージに手首を掴まれた。
「シェリー、どこ行くつもりだよ？」
「もう少しで夕食の時間だぞ、シェリー」
ウィーズリー家の夕食はホグワーツでの食事と同じで、とても賑やかなものだった。ウィーズリー家の末っ子ジニー・ウィーズリーにはハリーについて根掘り葉掘り聞かれ、モリーにはウィーズリー一家の中で誰が一番好きかと問われて、たいへん困った。
「だって、もしかしたら未来のお嫁さんになるかもしれない子よ？」
「あは、それ言えてる」
「あらフレッド、この子のことが好きなのね！」
「うん特に顔」
「こらフレッド！」
失礼ですよ、と顔を真っ赤にして怒るモリーと逃げ出すフレッド。ロンは「いつもこんな感じさ」と肩を落とす。ロンの父であるアーサーは「騒がしくてすまないね」と優しく目尻を下げた。
「そんなことない……とても楽しいです」
「それならよかった」
「ごちそうさま。それじゃ僕部屋戻るから」
誰よりも早く夕食を食べ終えたパーシーは逃げるようにして部屋へ戻って言った。ジョージが「あいつ、ここのところずっとそうなんだ。ずっと部屋にこもりっきり」と声をひそめる。「恋じゃない？」とジニーが言った。
「あのガリ勉パーシーが？まっさか！」
ないない、とロンが笑った。
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しーちゃん(プロフ) - 大好きな作品で何度も読み返してます!! 更新お待ちしてます!! (9月18日 15時) (
レス) id: 71c5178530 (このIDを非表示/違反報告)
祐子(プロフ) - 何度も読み返している作品です！ずっと大好きで応援してます！！更新お待ちしてます (8月22日 8時) (レス) @page8 id: 5bb6c4a772 (このIDを非表示/違反報告)
himamo(プロフ) - ほんとーにめちゃ大好きな作品です！！！これからもずっと応援してます！！ (8月20日 18時) (レス) @page8 id: cc19575f15 (このIDを非表示/違反報告)
りりちゃん(プロフ) - ハリーポッターの映画を見返して、この小説を読まさせていただきました。とっても面白くてわくわくしました！！！もしお時間ありましたら続き読みたいです！更新お待ちしてます！ (8月15日 23時) (レス) @page8 id: 0c4dd5db53 (このIDを非表示/違反報告)
チョコドーナツ(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです〜!!見つけてすぐに一気読みしちゃいました！応援してます！！ (2023年5月7日 1時) (レス) id: 915577a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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