スリザリンは特別 ページ41
××
翌朝。ハーマイオニーと共に大広間にやって来たシェリーの前にフレッドとジョージが立ちはだかった。ニヤニヤと笑う双子にシェリーは怪訝そうに眉を寄せる。
「おっと昨夜のことを忘れたとは言わせないぜ、なあジョージ？」
「ああそうだとも。さあシェリー、君の口から感謝の言葉が聞きたいな！」
「ハーマイオニー、朝っぱらから彼らは何を言っているのかしら」
「さあ」
昨夜の記憶を全く覚えていないシェリーは双子を珍妙な目で見上げてから、ハリーたちがいる席へと向かった。ふむ。やはり忘れているらしい。そして寝起きはご機嫌斜めだということもわかった。
「ええ、忘れちゃったの！？」
テーブルにつくなり、同室の少女、ラベンダー・ブラウンが声を上げた。どうやら先程の双子とのやり取りを見ていたらしい。そしてその隣に座っていたパーバティ・パチルが「仕方ないわよ。ハーマイオニーもシェリーも寝てたんだもの」と言った。
「昨日ね、廊下で寝てたシェリーを寮まで運んでくれたのは彼らなのよ！でも男子は女子寮に入れないじゃない？私とパーバティがシェリーをベッドまで運んだんだから！」
「まあ、そうだったの……！ありがとう、ブラウン、パチル」
「ラベンダーで良いわ」
「私も！パーバティって呼んでほしいわ」
「ふふ、じゃあ有りがたくそう呼ばせてもらうわね。ラベンダー、パーバティ」
シェリーが嬉しそうにふたりの名を呼ぶのを、ハーマイオニーはなんとも言えない顔で眺めていた。一方、ハリーもシェリーに「ニンバス2000をもらった」という話をしたくてしょうがなかったのに、会話に入ることができなかった。
「───それで？」
「俺たちへのお礼の言葉は？」
シェリーの耳元で、双子が囁いた。
彼女は僅かに眉を寄せるが、廊下なんかで眠った自分が確実に悪いし───というかなんで廊下なんかで寝ちゃうのよ、私のバカ！───
「ありがとう。ウィーズリー」
「ウィーズリーって誰のこと？パーシー？それともロン？」
「……あ、り、が、と、う！フレッド！ジョージ！」
フレッドとジョージは満足そうに笑ってからパーシーに絡みに行った。あーあ気に入られちゃったんだな、とロンはパンを齧る。あれの相手は疲れるぞ、ウンウン。
「……ねえねえ、シェリーはフレッドかジョージ、どっちの方がかっこいいと思う？」
「ラベンダー、よく見てみなさい。どっちも同じ顔だから」
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好き - めっちゃ面白いです！！質問ですが、クララさんは「リミット」の主人公という解釈であっていますか？ (9月11日 22時) (
レス) @page50 id: 7b1f7a885b (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ(プロフ) - すみません。アドラーというのは本作に出てきますでしょうか。調べても出てこなくて… (8月24日 9時) (レス) @page49 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
本都 - 失礼します。クララの子供はレギュラスの子供でしょうか (2021年8月15日 13時) (レス) id: 7aa513530e (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 柊あんずさん» どんな更新速度でも完結まで追い続けます！応援してます！ (2020年10月24日 0時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - mikittyさん» コメントありがとうございます〜！今までが遅すぎたんですよ…だってこれ連載したの2018年ですからね…申し訳ない…これからも応援よろしくお願いいたします…！ (2020年10月23日 21時) (レス) id: 30d83766f8 (このIDを非表示/違反報告)
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