君は正しくグリフィンドール ページ35
××
「私達はお互いにグリフィンドールに相応しくないって思ってるのよね。けれど私はね……ネビル。あなたは帽子に見込まれたのだと思うわ」
「見込まれた……？」
「そう。だってあなたはまだ一年生で、今日がはじめての飛行訓練だったのよ？それくらいで心を挫けさせるなんてもったいないわ。焦らないで。時間はまだまだたくさんあるし、ネビルの未来は無限に広がっている。あなたはホグワーツで───グリフィンドールで、どんどん成長していくんだわ」
その言葉は魔法のように、ネビルの身体にすっと溶け込んでいった。シェリーは柔らかく微笑みながら、しゅるりと自身のネクタイをほどく。
「交換しましょう、ネクタイ交換」
「交換？」
「そう。同じ寮生だからこそ、出来る秘密のおまじない」
シェリーはローブから杖を取り出し、自身のネクタイに一振りする。そして、ネビルがつけていたネクタイを外してから自身のネクタイをネビルの首に結んだ。
「ネビルのネクタイは私がもらうわね」
「え、でも僕のネクタイはおまじないなんて……」
「良いから」
シェリーが可愛らしくウインクして見せれば、ネビルはうっすらと耳を赤く染めた。彼女がこんなキュートな顔もするなんて思わなかった。そしてネクタイを結ぶシェリーを見つめていれば、医務室の扉が開いた。
「シェリー！ネビル！」
「あらハーマイオニー……来てくれたの？」
ハーマイオニーはシェリーのベッドに座ると「大変だったのよ」と険しい顔をして言った。曰く、ドラコの挑発に乗ったハリーが禁止されていたにも関わらず、箒を使ってしまったらしい。しかもその後すぐにマクゴナガル先生に呼びつけられた、と。
「あれじゃきっと───退学ね」
「そんな……僕のせいだ……」
「ネビル。あなたのせいではないでしょう」
シェリーは顎に手を当て、暫く何かを考え込んだ。そしてベッドから起き上がり、ネビルとハーマイオニーがぎょっとするが骨なら既に治療済みだ。
「待って。ちょっと待って！どこに行くつもりなの？」
「ハリーを探しに行くの。……来る？」
▽
「おい聞いたか？ハリー・ポッターがグリフィンドールのシーカーに選ばれたって！」
三人で医務室から出れば、廊下はハリーの話題で持ちきりだった。どうやら退学ということはなさそうね、とシェリーは安心したようにため息を吐く。
「あ、シェリー！」
そして、話題の中心人物であるハリーがロンと共にが駆け寄って来た。
**
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好き - めっちゃ面白いです！！質問ですが、クララさんは「リミット」の主人公という解釈であっていますか？ (9月11日 22時) (
レス) @page50 id: 7b1f7a885b (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ(プロフ) - すみません。アドラーというのは本作に出てきますでしょうか。調べても出てこなくて… (8月24日 9時) (レス) @page49 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
本都 - 失礼します。クララの子供はレギュラスの子供でしょうか (2021年8月15日 13時) (レス) id: 7aa513530e (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 柊あんずさん» どんな更新速度でも完結まで追い続けます！応援してます！ (2020年10月24日 0時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - mikittyさん» コメントありがとうございます〜！今までが遅すぎたんですよ…だってこれ連載したの2018年ですからね…申し訳ない…これからも応援よろしくお願いいたします…！ (2020年10月23日 21時) (レス) id: 30d83766f8 (このIDを非表示/違反報告)
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