暖かな冬、確かな温もり ページ26
××
「僕はエバンズのダーリンになることが夢だからね」
「聞いた私がバカだったわ」
「アドラーは先生になるんだろ？」
「……言っておくけれど、私が先生になったらあんたたちみたいな悪ガキたちはスリザリンだろうがグリフィンドールだろうがハッフルパフだろうがレイブンクローだろうが、容赦なく減点しまくってやるんだから！」
「マクゴナガル先生みたいになることを期待してるよ」
ホグワーツの先生。それは考えてもいなかった選択肢だったけれど、何故かすんなりと受け入れられた。色々あるけれど、私はダンブルドアが校長を勤めるホグワーツが大好きだ。
「あ、あ、の……ありがとう。私に夢を見つけてくれて」
「お礼はエバンズに僕の良いところを百個言うで良いよ」
「なんて図々しいの」
本当に、図々しい。
けれどポッターへの苦手意識や敵対意識が確かに消えていくのを感じた。セブルス関連では対話不可能な人物だけれど、それ以外では案外まともに話せるのかもしれない。
「さて！そろそろ行かないとシリウスが本気でキレかねないし、僕はもう行くね」
「はいはい。どこでもお行きなさい」
「ごほん。教師になりたいならもっと頭を良くしないとならんぞ、アドラーくん」
「言われずとも分かってますわ、ポッター先生。今のうちにOWA試験に備えてますもの！」
「君はきっと良い先生になれる」
ポッターはニヤリと笑ってからまたもや嵐のように去って行った。今まで自分が出来るからって人を見下す嫌なやつ、としか思っていなかったけれど。きっと、ポッターの一面はそれだけではないのだろう。今日、少しだけそれを知った。
(……先生、ね)
勉強、頑張らなくちゃ。
▽
それから私は五年生となり、レギュラスたちは三年生になった。そしてなんと！三年生になったレギュラスはクィディッチのシーカーに選ばれたのだ。
談話室でスリザリンのみんなに囲まれるレギュラスをバーデミウスと共に遠巻きに眺めていた。
「すごいなぁ……私も頑張らないと」
O.W.A試験までまだ猶予はあるが、とにかくたくさん勉強をしたい。実は最近、私は勉強の楽しさにハマってきている。教科書を抱えて、図書室に向かった。レギュラスからクリスマスプレゼントにともらった新しい羽根ペンと、リーマスにもらった腕時計と、リリーからは良い香りのするハンドクリームと、バーデミウスにもらったサファイアブルーの髪留め、とにかくもらったものをぜんぶつけて。
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や(プロフ) - とても面白かったです……。主人公ちゃんとロックハート、クィレルとの絡みとかめちゃめちゃ良かったです！素敵な作品ありがとうございました！ (2022年3月20日 20時) (
レス) id: b5a009288d (このIDを非表示/違反報告)
ぴ - 初めまして。とっても面白くて大好きな作品です。応援しています！一つだけ気になったのですが、OWA試験ではなくOWL試験ですよ！ (2021年9月10日 14時) (レス) id: dbaf625547 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - mikittyさん» 更新してすぐにコメントくださりありがとうございます！mikitty様は一番最初にコメントしてくださった時からずっと応援してくださっていて本当に感謝しかありません…！リセットの方でも宜しくお願いいたします！ (2021年9月9日 1時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 完結おめでとうございます！！「リセット」期待しています！ (2021年9月9日 1時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 本都さん» コメント返信遅くなってしまい申し訳ありません…全部大好き、って最高に嬉しい言葉だなと思いました…本当にありがとうございます！こちらの作品はもうすぐ完結しますので最後まで宜しくお願いいたします！ (2021年9月8日 22時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
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